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よくわかる介護の専門用語・略語一覧表|これだけ知っておけば大丈夫

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杉田 Sugita
杉田 Sugita
ライター

IT企業に勤務しながら、ライターとしても活躍中。実父の認知症発症と義母の看取り経験から、介護と終活の重要性に気付き、GoldenYears、その他メディアにて啓蒙活動を行い、幅広い読者に終活の知識を提供している。中小企業の経理や社会保険事務全般に習熟しているため、保険や年金などの分野を得意とする。1969年生まれ。 ▼保有資格 認知症サポーター 終活カウンセラー2級

この記事のサマリ
  • 介護の現場では多くの専門用語や略語が飛び交う
  • 介護初心者向けに専門用語と略語を一覧表で紹介
  • 一度に覚える必要はなし。必要に応じて読み返そう

介護の現場では、さまざまな専門用語が飛び交います。

家族の介護を始めたばかりの人や、これから介護について考えていこうという人だと、多発する専門用語にとまどってしまうかもしれません。

今回は介護のシーンでよく使われるけれど、一般には馴染みのない専門用語や略語を介護のシーンごとに分けて解説します。わからない専門用語の解読に役立ててください。

よく使われる専門用語の略語

指差しする女性

介護に関する専門用語の中には、略称での呼び方が一般的な専門用語もあります。

もともとの専門用語でもわからない言葉なのに、略称になるともっとわからなくなってしまいますね。

まずはよく使われる専門用語の略語からご紹介していきます。

ケアマネ ケアマネージャー(介護保険・介護サービスに関する専門用語の項を参照)
包括 地域包括支援センター(介護保険・介護サービスに関する専門用語の項を参照)
サ高住 サービス付高齢者向け住宅(老人ホーム等に関する専門用語の項を参照)
特養 特別養護老人ホーム(老人ホーム等に関する専門用語の項を参照)
老健 介護療養型医療施設(老人ホーム等に関する専門用語の項を参照)
QOL 生活の質のこと
ADL 通常の生活を送るために必要な基本的動作およびその能力のこと
IADL 買物や電話、金銭管理などのADLより複雑な動作を行う能力のこと
BPSD 認知症による徘徊などの行動障害・妄想などの心理症状を総称した言葉

介護老人福祉施設(特養)とは|利用方法と申込方法・待機者数まとめ

「日常生活自立度」とは?判定基準と活用方法を解説

介護サービス・介護保険に関する専門用語

畳まれて並んだ車椅子

公共や民間の介護を受けることを介護サービス、その費用を社会保険が一部負担してくれる制度のことを介護保険制度と呼びます。

介護サービスを受けたり介護保険の申請をする際にも、多くの専門用語が登場してきます。

地域包括支援センター 主に市区町村が運営し介護・医療・福祉・保険など高齢者への総合的な生活支援を行う機関
ケアマネージャー 介護支援専門員。介護サービス(ケアプラン)を作成し手続き等を支援する人のこと
ケアプラン 介護サービス計画書。要介護者が受けたい介護サービスを市区町村等に申請するための書類
現物給付 介護保険による給付の際に現金でなくサービス自体を給付する仕組みのこと
代理受領 介護サービスを提供した施設等が保険給付を利用者の代わりに受け取ること
要介護認定 介護サービスを受けるために必要な認定。要支援1~2、要介護1~5がある
認定調査 要介護認定を申請した際に行われる訪問等の調査のこと
介護給付 要介護1~5に認定された人が介護サービスを利用した際に受けられる給付
予防給付 要支援1~2に認定された人が介護状態を予防するために受けられる給付
介護手当 家族介護慰労金。介護保険の助成以外に自治体独自で設定する介護者家族への支援制度
認知症サポーター 認知症の人を手助けしたり認知症に対する正しい知識を広めるボランティア
オレンジリング 認知症サポーター養成講座を受講した認知症サポーターが授与されるリング

以下の記事もあわせてご覧頂くと、上記の専門用語についてもっと詳しく知ることができます。

地域包括支援センターとは?その役割や利用方法を徹底解説

良いケアマネージャーを見つけるには?3つの探し方と4つの選び方

要介護認定と認知症の実態が合っていない時の対処法

介護手当の内容は自治体ごとに異なる|仕組みや制度内容まとめ

介護サービス計画書(ケアプラン)とは|作成の流れと注意点を解説

介護サービスを受けるための要介護認定調査とは|基本調査74項目リストあり

介護生活を支えるための「介護休業給付金」とは|仕組みと計算式を解説

1,400万人の認知症サポーターが認知症の方を支援する|認知症サポーターになる方法とできること

在宅介護に関する専門用語

階段の手すりをつかむ手

要介護者の介護を自宅で行う在宅介護のシーンでも専門用語は登場してきます。

介護サービスに関連する専門用語だけでなく、在宅介護全体で頻出する専門用語を理解しましょう。

訪問介護 ホームヘルパーが利用者居宅で生活援助・身体介助を行う介護サービス
デイサービス 通所介護。在宅の要介護者が通い食事や入浴などの生活支援を受ける施設
デイケア 通所リハビリテーション。身体の機能回復のためにリハビリを行う施設
ショートステイ 介護施設に短期間泊まって介護サービスを受けられる制度のこと
レスパイトケア 介護者の疲労やストレス軽減を目的とし介護を一時的に担う家族支援のこと
配食サービス 要介護者の状態にあわせた食事を自宅まで届けてくれるサービス
とろみ食 誤嚥性肺炎を防止するためにとろみ剤などでとろみを付けた要介護者向け食事
(誤嚥性肺炎については医療に関する専門用語の項を参照)
ミキサー食 食事をミキサーにかけて液状にした介護食の1種
他に「刻み食」「やわらか食」「ゼリー食」がある
住宅改修給付 手すりの設置など介護のためのリフォームを行ったときに受けられる助成金
介護休業 介護者家族が会社を休むこと。また会社が有給の休業を認めること
老老介護 65歳以上の人が65歳以上の人の介護を行うこと

あわせて以下の記事もご覧ください。

デイサービスとデイケアの違いを確認!相違点と共通点からおすすめ施設選び

ショートステイとは?具体的な利用方法やメリットデメリットを徹底解説

高齢者向け宅食サービスの4つのメリットと選び方・おすすめランキング

介護食で必要な「とろみ」を簡単に付けるには|介護食作り初心者向け解説

老人ホーム等に関する専門用語

病院の個室

「よく使われる専門用語の略語」の項で登場したサ高住・特養・老健の詳しい説明や、その他の老人ホームについては以下の記事でそれぞれ詳しく解説しています。

あなたにぴったりの老人ホームはどこ?老人ホーム9種類を一挙ご紹介!

ユニットケア 入居者を少人数のグループに分けて行う介護手法のこと
生活相談員 介護施設等で利用者の生活相談に対応する職員。社会福祉主事同等の能力が必要

健康状態・医療に関する専門用語

カルテと聴診器

要介護者の健康状態や病気など、医療に関する専門用語は特に難解なため、お医者さんから説明を受けても意味がわからずに聞き流してしまうことがあります。

以下の表で専門用語を確認しながらも、わからない専門用語で説明されたときには臆せずに医師や看護師、介護士などに質問しましょう。

褥瘡 床ずれのこと
移乗 ベッドや車椅子、トイレ等への乗り移り動作
ボディメカニクス てこの原理などを応用して身体介助を最小限の負担で行うための介護技術
嚥下障害 筋肉の衰えにより食物や水分が飲み込みづらい状態になること
誤嚥性肺炎 嚥下障害を主な原因として発症する肺炎
拘縮 寝たきり期間が長く筋肉が萎縮して関節等が正常に動かなくなること
胃ろう・腸ろう 胃壁または腸壁を切開して管を通し食物などを直接投与する処置
認知症 脳の神経細胞が壊れることで起こる症状や状態の総称
「アルツハイマー型認知症」「レビー小体型認知症」「血管性認知症」がある
見当識障害 認知症の症状のひとつ。場所や時間、知り合いなどが分からなくなること
せん妄 認知症の症状のひとつ。意識が混濁して幻覚や錯覚や不安、興奮に陥ること
感情失禁 認知症の症状のひとつ。感情の調整がうまくいかなくなること
老年期うつ病 高齢者がかかるうつ病。認知症と間違えやすい
高次脳機能障害 脳の損傷が原因で認知機能が低下する障害。認知症と間違えやすい

誤嚥性肺炎については以下の記事でも詳しく説明していますので、高齢者のご家族がいる人は是非お読みください。

誤嚥性肺炎を防止する3つのアプローチ|誤嚥の原因となる嚥下障害とは

看取りに関する専門用語

白い花のブーケ

介護生活も、いつかは終わりのときがやってきます。

最期まで満足のいく介護ができるように、看取りに関する専門用語もいくつか覚えておきましょう。

終末期 回復が見込めず、半年以内の死亡が予想される状態となった時期のこと
リビングウィル 生前かつ判断力があるうちに自らの終末期医療に関する希望を記しておくこと
緩和ケア 痛みや苦痛が激しい人に対して痛み等の軽減を行う医療行為
ターミナルケア 終末期の人に対する身体的・精神的なケア。別名ホスピスケア

リヴィング・ウィルとは?作成時の注意点を解説

ホスピスや緩和ケアにかかる費用は?医療保険や国の支援体制もチェック!

まとめ

腕組みをする女性

今回は介護でよく使われる専門用語・略語について解説しました。

ここで登場した専門用語や略語のすべてを、今すぐ覚える必要はありません。

「こんな専門用語があるんだな」と記憶に留めておきつつ、必要になったときにこのページを見返して確認していきましょう。


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