【Excel版】エンディングノート(終活ノート)

介護老人福祉施設(特養)とは|利用方法と申込方法・待機者数まとめ

介護施設で車いすに乗る高齢者

この記事のサマリ
  • 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は公共の高齢者介護施設
  • 介護老人福祉施設で受けられるサービスは入所・ショートステイ・デイサービス
  • 介護老人福祉施設は費用が安い
  • 全国の介護老人福祉施設待機者数は292,487人(2019年10月1日時点)

高齢の親などが入る施設をどれにするか考える際には、いろいろな種類の介護施設を比較検討する必要があります。

介護老人福祉施設は入居費用が比較的安価で、介護費用が抑えられると評判です。

しかし、そもそも介護老人福祉施設とは何でしょうか。入居を希望する高齢者は誰でも入れるような施設なのでしょうか。

今回は介護老人福祉施設とは何か、利用方法や入所方法について解説します。

介護老人福祉施設とは

車椅子で散歩する高齢者と介護士

介護老人福祉施設とは、老人福祉法ならびに介護保険法で規定されている公共の介護サービス提供施設です。運営している組織は社会福祉法人や地方自治体です。

2019年10月1日時点では、日本全国に8,234の介護老人福祉施設が存在しています。

参考 令和元年介護サービス施設・事業所調査の概況厚生労働省

公共の介護サービスなため民間運営の介護施設に比べて利用料金が安く、多くの方が入居を望む人気の介護施設です。

一般的には特別養護老人ホーム、略して「特養」と呼ばれています。

地域密着型介護老人福祉施設とは

特養の中でも入居者定員が29名以下の小規模ホームは地域密着型介護老人福祉施設に分類され「地域密着型特養」となります。ただし一般的には通常の特養と区別せず「特養」とだけ呼んでいる方がほとんどです。

地域密着型介護老人福祉施設は2006年から各地で運営が始まり、2019年10月1日時点での全国の施設数は2,359です。

介護老人保健施設との違い

介護老人福祉施設に言葉が似た施設に、介護老人保健施設があります。

介護老人福祉施設が「特養」と略されるように、介護老人保健施設は「老健」と略されます。

老健は高齢者が介護を受けながら、家庭への復帰を目指すために医師の監修のもとリハビリ等を行う施設です。基本的に終身利用ができる特養に対し、老健は3ヶ月程度で退所の必要があるなどいくつかの違いがあります。

老健の2019年10月1日時点における全国の施設数は4,337です。

その他の高齢者介護施設

高齢者が介護を受けながら生活できる介護施設は、特養や老健以外にもさまざまな種類があります。

以下の記事では高齢者の長期入所・入居が可能な老人ホームをわかりやすくまとめていますので、あわせて参考にしてください。

老夫婦と家 あなたにぴったりの老人ホームはどこ?老人ホーム9種類を一挙ご紹介!

高齢者以外の福祉施設

社会福祉を目的とした公共施設は、高齢者向け介護施設以外にもいろいろな種類があります。

【主な福祉施設の種類】

・児童福祉施設
・老人福祉施設
・障害者福祉施設
・身体障害者施設
・知的障害者更生施設
・精神障害者施設
・重症重心身障害者施設
・障害者支援施設

上記の福祉施設は、それぞれ利用対象者を保護する法律にのっとって開設・運営され、何らかの福祉を必要とする方のために役立てられています。

また失業者のための職業訓練所や、雇用保険事業により整備された保養施設なども福祉施設の一種です。

介護老人福祉施設で受けられるサービス

笑顔で会話する高齢女性と介護スタッフ

それでは介護老人福祉施設、いわゆる特養ではどのような介護サービスが受けられるのでしょうか。

特養の利用方法には以下3種類があります。

  • 入所
  • ショートステイ
  • デイサービス

それぞれの利用のしかたを詳しく見ていきましょう。

入所

介護老人福祉施設でもっとも基本となる介護サービスです。

介護を必要とする高齢者が1つの施設内で生活し、食事・入浴・排泄などの介助を受けます。利用者の居室は多床型(1部屋に複数ベッドがある居室)・ユニット型(リビングスペースは共有・ベッドは個室または準個室)・個室型(完全個室)があります。

なお特養は医療施設ではないため、痰の吸引や胃ろうなどの医療行為は基本的に行えません。また老健に比べるとリハビリの頻度や重要性も低い傾向にあります。

ショートステイ

普段は自宅で介護を受けている高齢者が、1泊~29泊の期間限定で短期入所できる介護サービスです。

介護者家族の一時的なレスパイト(小休止)としての利用だけでなく、長期的な入所を想定した「お試し期間」としての利用をするケースもあります。

ショートステイとは何か、どのような介護サービスが受けられるのかについては以下の記事を参考にしてください。

介護される高齢者 ショートステイとは?具体的な利用方法やメリットデメリットを徹底解説

デイサービス

すべての施設ではないものの、中にはデイサービスを併設している介護老人福祉施設も存在します。

デイサービスとは、在宅介護を受けている高齢者が日中帯に集まって、入浴支援や食事介助を受けられる介護サービスです。

デイサービスの詳しい内容については以下の記事を参考にしてください。また、以下の記事ではデイサービスと似た介護施設のデイケアについてもあわせて紹介しています。

デイサービスセンター デイサービスとデイケアの違いを確認!相違点と共通点からおすすめ施設選び

介護老人福祉施設のメリット

メリットの文字とリボン

他の介護施設に比べて、介護老人福祉施設には以下のようなメリットがあります。

費用が安い

介護老人福祉施設の入所費用は要介護度や入所者の課税状況により異なりますが、一般的には月に5万円~20万円程度かかります。

民間の介護付き有料老人ホームでは相場が月15万円~35万円、かつ入居時に多額の一時金を要求されるケースもありますので、介護費用が抑えられるという点では大きなメリットです。

老人ホーム入所でかかる費用の相場については以下の記事も参考にしてください。

介護士 男性 介護施設の費用はいくら?万が一払えない場合の対策も解説

終身利用ができる

介護老人保健施設(老健)には退去期限がありますが、介護老人福祉施設(特養)には退去期限がありません。

何らかの問題が起きない限り、また医療行為が必要な状態にならない限りはいつまででも入所し続けられるため、長期入所を目的とする方におすすめの施設です。

介護老人福祉施設に入れる方

介護ベッドでリクライニングして横たわる高齢女性と車椅子

メリットの大きい介護老人福祉施設ですが、すべての要介護者が入所できるわけではありません。

介護老人福祉施設に入れる方は、原則として要介護3~5の要介護認定を受けている方だけです。

認知症や知的障害・精神障害等により日常生活に困難をきたしている要介護1~2の方は特例として入所が認められますが、その場合には施設ごとに設置している入所検討委員会の審査が必要となります。

参考 特別養護老人ホームの「特例入所」に係る国の指針(骨子案)について厚生労働省

要介護度認定とは何か、どんな方が要介護3~5に分類されるのかについては、以下の記事を参考にしてください。

虫眼鏡と本棚のイメージ 介護サービスを受けるための要介護認定調査とは|基本調査74項目リストあり

介護老人福祉施設に入るには

サイコロに座って会話する男性

介護老人福祉施設に入所したい方は、それぞれの施設に直接申し込みます。

東京都の福祉施設一覧は以下リンクより取得できます。他の都道府県で介護老人福祉施設をお探しの方は、各都道府県の社会福祉協議会ホームページなどでお探しください。

参考 施設をお探しの方へ東京都福祉保健局

申し込みの際には要介護認定の認定調査票やケアマネ意見書などの書類が必要です。まずは担当のケアマネージャーに相談しましょう。

ケアマネージャーに関する詳しい説明や、ケアマネージャーの探し方については以下の記事をご覧ください。

チェックボックス 良いケアマネージャーを見つけるには?3つの探し方と4つの選び方

待機者は29万人以上もいる

介護老人福祉施設は申し込みをしても、残念ながらすぐに入れるとは限りません。

厚生労働省がまとめた最新発表によると、2019年10月1日時点で特養に申し込みをしている待機者の数は全国で292,487人です。地域により差はあるものの、待機者が存在しない都道府県は日本全国どこにもありません。

特別養護老人ホームの入所申込者の状況

画像引用:厚生労働省|特別養護老人ホームの入所申込者の状況

要介護者が介護老人福祉施設に入れる要介護3以上になっても、実際にはそこから長い時間を在宅または他の施設で過ごしつつ待機しなければいけないと考えられます。

スムーズな入所のために事前準備が必要

上記でご説明したように、介護老人福祉施設に入所するまでには長い時間がかかります。

ですから、申し込み後できるだけスムーズに入所するためには、1日でも早い準備が大切です。

要介護3以上になってから介護老人福祉施設の情報を集め出すのではなく、要介護1~2のうちから各施設の資料取り寄せや見学などをして、あらかじめ情報収集をしておきましょう。

まとめ

高齢者女性と男女スタッフ(新緑)

今回は介護老人福祉施設(特養)について解説しました。

安心して家族をまかせることができて、かかる費用も比較的低い介護老人福祉施設(特養)は人気の介護施設です。

入所したくなったときに待機時間をできるだけ減らせるように、要介護度が低いうちから介護老人福祉施設について考えておきましょう。

ライター紹介 | 杉田 Sugita

認知症サポーター。父母の介護と看取りの経験を元にした、ナマの知識とノウハウを共有してまいります。


ending-note
GoldenYearsでは、充実したセカンドライフを送るためのサポートを行っております。

終活カウンセラーやエンドオブライフケアなど専門知識を持ったプロフェッショナルチームへの相談が可能です。少しでもわからないことがあれば、ご気軽に以下お問い合わせフォームよりご連絡ください(無料)。

▶︎お問い合わせフォームへ