【Excel版】エンディングノート(終活ノート)

50代で終活を始めるとメリットが大きい理由とは|50代におすすめの終活方法

グレーのスーツを着た紳士

この記事を書いた人
杉田 Sugita
杉田 Sugita
ライター

IT企業に勤務しながら、ライターとしても活躍中。実父の認知症発症と義母の看取り経験から、介護と終活の重要性に気付き、GoldenYears、その他メディアにて啓蒙活動を行い、幅広い読者に終活の知識を提供している。中小企業の経理や社会保険事務全般に習熟しているため、保険や年金などの分野を得意とする。1969年生まれ。 ▼保有資格 認知症サポーター 終活カウンセラー2級

この記事のサマリ
  • 50代で終活を始めると良い理由は4つある
  • 50代の終活はいくつかの方法に特化してのんびりスタート
  • 50代ならではの終活ポイントを押さえると良い

終活は何歳から始めても良いものですが、若い方よりも50代の方は終活をより自分事として捉えられるため、現実的な終活が可能になります。

そして50代は、終活を始める時期としては絶好のタイミングです。

今回は50代の方が行う終活について、なぜ50代が終活スタートに最適な時期なのかの理由や、50代の方が終活するときのポイントなどを解説します。

50代で終活を始めるべき理由

50代から終活を始めるべき理由は、4つあります。

以下からは50代の方にぜひとも終活をおすすめしたい理由をそれぞれ説明します。

資金プランが立てやすい時期だから

子供がいる方にとって、50代とは家計の出費が一段落する時期です。

女性の年齢別出生率は、昔に比べてピーク年齢が高くなっています。過去には20代が出産する方がほとんどでしたが、近年では30代前半で出産する方の割合が大変大きくなりました。

女性の年齢別出生率

画像引用:内閣府|令和4年版 少子化社会対策白書(第1章 少子化をめぐる現状(2))

30代で子供が生まれた場合、その子供が大学を卒業するのは親が50代のときです。

教育費の支払が終了し、急病など何らかのトラブルがない限りは家計出費に大きな変動がないと推測されます。

また50代にもなると何歳まで仕事が続けられるか、住宅ローンの支払などについてもある程度の見通しができているため、老後の資金プランがたてやすい時期なのです。

気力・体力が充分に残っているから

50代以降になると、筋力が衰えるなど身体の不調が少しずつ始まります。

すでに身体の衰えを自覚している50代も多いでしょうが、まだ50代であれば多少の無理はききます。

60代・70代になるとさらに身体は衰えるため、終活に必要な気力や体力も残らなくなるかもしれません。

気力・体力が残っている50代の今がギリギリのタイミングです。

交渉事・契約が自分でできるから

高齢になり気力が衰えると、難しい話をしたくなくなります。

自分の未来を決める重要な交渉事や契約なども、子供に代わってやってもらうシーンも多くなるでしょう。

また認知症になった方が行った契約は、法律上無効だと見なされます。認知症と診断されてからでは終活が手遅れになる可能性も否定できません。

自分で物事をきちんと判断できる50代のうちに、終活で自分の未来を決定しておけば安心できます。

終活のメリットを存分に受けられるから

終活を実践した方にはさまざまなメリットがあります。備えを万全にしたという安心感や、将来に関する漠然とした不安の解消などです。

メリットを享受できる期間は、短いよりも長いに越したことはありません。早いうちに終活をすれば、終活によるメリットを享受できる期間も長くなります。

終活のメリットについてもっと知りたい方は以下の記事をご覧ください。

終活とは?3つのメリットと7つの手順を紹介

50代で終活するおすすめの方法

本を開く子供とアイデアひらめき マーク

終活でやるべきことはたくさんあるため、すべてを一度に行うと大変です。

50代から終活を始めればまだ時間に余裕がある場合が多いため、50代の終活ではやることに優先順位をつけて、のんびり進めていきましょう。

以下からは50代のうちから始めて欲しいおすすめの終活方法を説明します。終活でやることを全部知りたい方は、以下の記事でリスト化しているのでそちらでご確認ください。

LISTの文字ブロックをみるビジネスマン 効率よく終活できる「終活やることリスト」|はじめ方と項目ごとの進め方

断捨離

断捨離とは、身の回りのモノを処分する行動によって執着心をなくすというヨガの一種です。

断捨離は生前整理としてもおすすめできます。いらないモノを処分し、不要なモノを増やさないというシンプルな考え方は、これから先の長い人生における精神的な安定にもつながります。

財産の棚卸し

上記でも説明したように、50代は家計収支のおおよその見通しが立てられる時期です。

ここでいったん財産の棚卸しをして、自分が亡くなるまでの間に老後資金が不足しないかどうか検証しましょう。

もし現状のままでは老後資金が不足する見込みだとしても、50代の今であればiDeCo(個人型確定拠出年金)への加入など、対応策を考える時間が十分あります。また、将来的な年金額を増やすために転職や再就職するなどの方法もとれます。

参考 iDeCoってなに?iDeCo公式サイト

50代の再就職については以下の記事をご覧ください。

挑戦するビジネスマンのイメージ 50代の再就職を成功させる4つのポイント

保険の見直し

子供の独立などにより、必要な保険が50代以降は変わる可能性があります。

長く加入していたからといって保険をそのままにせず、この機会に加入保険を見直して必要な保険だけに変更することも一案です。

また、50代になると生活習慣病などのリスクが増大します。病気になったときに医療保険で医療費や生活費がカバーできるかも確認が必要です。

終活ノートの作成

上記で確認した財産情報や加入保険の情報などは、終活ノート(エンディングノート)に記入して第三者がわかる状態にしておきましょう。

パソコン黎明期から仕事などでパソコンを使ってきた現代の50代には、エクセルなどのデジタル終活ノートがおすすめです。

当サイトでもエクセル版エンディングノートを用意していますので、ぜひご活用ください。

白い花と開いたノート 終活ノート(エンディングノート)を気軽に始めるおすすめの書き方を紹介 終活 有名人に学ぶ「終活」の重要性|おすすめエンディングノートを解説 結婚指輪 夫婦合作でエンディングノートを作成|おすすめのタイプと書き方・注意点

50代で終活するときのポイント

色鉛筆で書かれたポイントの文字

50代の終活では、以下のポイントを踏まえた終活を実践しましょう。

自分の家庭状況にあわせ、おひとりさまの終活ポイント、夫婦おふたりさまの終活ポイントも確認してください。

家族と相談しながら進める

家族がいる50代の方は、家族と相談しながら終活を進めていきましょう。

これからも長い年数を一緒に過ごす配偶者の意向を無視して、勝手に終活はできません。また子供も大きくなって自分の意思をしっかりと持っているため、子供の意見も聞く必要があります。

さらに50代でしたら、親が存命している方が多いと思われます。自分に万が一の事態が起きたときには親が対処するケースも少なくないため、親の意向についても確認しておいた方が安心です。

定期的に見直しをする

50代で終活をしても、実際にその終活が活用されるときは何十年も先の話かもしれません。

そのため終活は「やったら終わり」ではなく、定期的に見直しすることをおすすめします。終活後の生活で気持ちが変わるかもしれませんし、自身や家族の状況が変わる可能性もあります。

作成した終活ノートは1年に1回見直して、変更点は随時更新するなど定期的にアップデートしましょう。

おひとりさま終活のポイント

50代のおひとりさまは、自分が決定した終活の内容をいざというときに実践してくれる相手を見つけておく必要があります。

兄弟や親戚、親しい友人などに頼れない場合は、身元保証や死後の事務代行を行ってくれる会社とあらかじめ契約しておけば安心です。

おふたりさま終活のポイント

子供のいないおふたりさま夫婦は、お互いがお互いを守るための終活を必ずしておきましょう。

特に事実婚カップルのご夫婦ではお互いの法定相続人になれないことや、遺族年金の受け取りに条件がかかるなどの理由により、パートナーの権利を守る終活が必須です。

子供がいない夫婦や事実婚カップルが配偶者に遺産の全額を相続させたいときには、遺言書があれば実現できます。ただし亡くなった配偶者に親や兄弟がいる場合には遺留分が発生するなど、いくつかの注意が必要です。

おふたりさま夫婦の遺言書作成については、以下の記事で詳しく解説しています。

肩を組み木々の中の道を散歩する夫婦の後ろ姿 子供のいない夫婦こそ「遺言書」が必要!書き方・文例・注意点まとめ

まとめ

車の窓から伸ばした帽子を持った手

今回は50代の終活について解説しました。

人生100年時代のいま、50代はちょうど折り返しの年代です。

人生の後半に向けてしっかり終活を行い、前半よりもさらに素晴らしい毎日を送るための終活をしましょう。


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