【Excel版】エンディングノート(終活ノート)

終活はいつから始めるか|スタートのタイミング・年代別の進め方と優先順位

カラフルな複数の目覚まし時計

この記事を書いた人
杉田 Sugita
杉田 Sugita
ライター

IT企業に勤務しながら、ライターとしても活躍中。実父の認知症発症と義母の看取り経験から、介護と終活の重要性に気付き、GoldenYears、その他メディアにて啓蒙活動を行い、幅広い読者に終活の知識を提供している。中小企業の経理や社会保険事務全般に習熟しているため、保険や年金などの分野を得意とする。1969年生まれ。 ▼保有資格 認知症サポーター 終活カウンセラー2級

この記事のサマリ
  • 終活はいつから始めても良い
  • 終活を実際には始められていない方が多い
  • 年代別の終活の進め方と優先順位を解説
  • 終活を始めるベストなタイミングは「いま」

いつかは終活を始めようと思ってはいても、なかなか重い腰が上がらないという声をよく耳にします。

多くの方はいつから終活を始めているのでしょうか、またいつが終活スタートにベストなタイミングなのでしょうか。

そこで今回は終活をいつから始めるべきかを説明し、終活をスタートさせる年代別の優先順位の付け方や進め方についても解説します。

終活はいつから始めても良い

社会福祉士に相談する高齢夫婦

終活はいつから始めたら良いのでしょうか。

その答えは「いつから始めても良い」です。終活には何歳以下の方はできないという下限や、何歳以上だと間に合わないという上限はありません。

強いて言えば亡くなった瞬間が〆切ではありますが、その瞬間は誰にもわからないため、早いうちから始めるに越したことはありません。

終活を早めに始めた方が良い理由については以下の記事でも解説しています。本記事とあわせて参考にしてください。

実際にはいつから終活を開始しているか

終活は早めに始めた方が良いとはわかっていても、実際に終活をしている方はごく少数だというデータがあります。

楽天インサイトが2022年に20代~60代の男女に向けてアンケート調査を実施した結果、終活の意向がある方の全年代で69.6%でした。60代では男性82%、女性ではなんと92.3%もの方が終活をしたいと思っています。

しかし実際に終活をしているの方の割合は、全年代でたった4%しかいません。年代別で一番終活を開始している方の年代は男女ともに60代ですが、60代の方でも男性8%、女性12.5%だけです。

年代別終活の実施意向

画像引用:楽天インサイト|終活に関する調査

多くの方が「いつか」終活をしたいと思いながら、「いつか」を先延ばしにしている実情が伺えます。

終活を開始するタイミング

階段を上る足

重い腰を上げるには、何かのきっかけが必要です。

以下のような人生のタイミングを、終活を始めるきっかけにしましょう。

結婚・子供が誕生したとき

20代や30代の若い方は、結婚や子供の誕生を機に終活についても考えてみることをおすすめします。

家庭を持つと、独身時代に比べて大きな責任が生まれます。自分が亡くなったときに愛する家族が困らないようにきちんと対策しておけば、いざというときにも安心です。

転職・定年退職したとき

転職したときや、会社を定年退職したときには、収入面で大きな変動が生じる可能性があります。

自分と家族のこれからの生活を考えるときに、最期までを見通した長期プランを建ててみても良いでしょう。

子供が独立したとき

子供が就職あるいは結婚などで独立したときも、終活スタートに良いタイミングです。

これまでの人生を振り返り、これからの自分はどう生きていくかを考える行動も終活の一環です。

健康に不安を感じたとき

健康で元気いっぱいのときには、自分の死ははるかに遠い先のようにも感じられます。

しかし身体の衰えを自覚したり、健康に不安を感じるようになると、自分もいつかは…と思えるときが来るかもしれません。

終活で自分の死に向き合う行動には、そんな不安を解消してくれる効果があります。自分の終末期や死後についてきちんと準備できているという事実が、安心感につながるからです。

身近な人が亡くなったとき

親戚や親しい友人が亡くなったときに、本来は終活で回避できたはずのトラブルを目の当たりにし、終活の必要性を強く感じたという方も多いようです。

身近な方の死をきっかけに、自分の死についても正面から向き合ってみましょう。

今日

終活のスタートに一番良いタイミング、それは「いま」です。

思い立ったが吉日です。このページを読んだ今日が絶好のタイミングと捉え、先延ばしにせず終活をスタートさせることを強くおすすめします。

【年代別】終活の進め方と優先順位のつけ方

家族の集合写真

ここからは「このページを読み終わったらすぐに終活を開始しよう!」と考えた方のために、年代別の終活の進め方を説明していきます。

終活の種類は非常に多いので、優先順位をつけて順番にやっていきましょう。まず最初に優先してやって欲しい終活の種類についても年代別に紹介します。

20代の終活

優先して欲しい終活:デジタル終活

20代は社会に出たばかりで、これからライフステージの変化がいくつも出てくる年代です。

終活で決定した事柄も変更される可能性が高いので、将来的な展望よりも今の自分に役立つような終活をしましょう。

また、今の20代はスマートフォンをいろいろと活用しています。SNSなどのネット登録情報はきちんと管理するデジタル終活は忘れずにしておきましょう。

20代の終活については以下の記事も参考にしてください。

笑顔で正面を向く若い女性 死の準備(終活)は20代でも早すぎない|20代の終活ですることと注意点

30代の終活

優先して欲しい終活:資産形成・エンディングノート作成

30代は結婚や子供の誕生など、ライフステージが変化することが多い年代です。新たな家族と人生を過ごすライフプランを考え、資金形成をしっかりと行う必要があります。

自分が亡くなったときに家族に伝えておくべき内容をまとめるエンディングノートも、30代のうちから定期的に書く習慣を身につけることをおすすめします。

40代の終活

優先して欲しい終活:エンディングノート作成

40代は会社でも働き盛りで、社会で一番活躍している年代です。また子供がいる人は子育ての真っただ中で、PTAや地域活動の関りも多くなってきます。

自分に万が一のことが起きたときには、40代だと葬儀に呼ぶ人の数も多くなります。お世話になった人や親しい人への葬儀案内がとどこおらないよう、エンディングノートに連絡先を書いておけば安心です。

その他40代の終活でやって欲しいことについては以下の記事をご覧ください。

台所で寄り添う夫婦 今の自分に役立つ40代の終活|40代で終活を始めるメリットと注意点など解説

50代の終活

優先して欲しい終活:資産管理・生前整理の準備

50代は子供にかける教育費が一段落し、そろそろ会社の定年が視野に入ってくる時期です。

おおまかな収支決算を行い、老後に向けての資金管理をしましょう。

50代のうちに、生前整理の前段階として断捨離もおすすめの終活です。60代以降になると身体が思うように動かせなくなるため、気力と体力がある50代のうちに不用品をある程度片付けておくと今後の生前整理がラクになります。

50代の終活については以下の記事も参考にしてください。

グレーのスーツを着た紳士 50代で終活を始めるとメリットが大きい理由とは|50代におすすめの終活方法

60代の終活

優先して欲しい終活:生前整理・遺言書の作成

65歳以上の方は前期高齢者として分類され、年金の受給が開始されます。

また、会社の継続雇用もおおむね終了し、仕事をリタイアする方の数も増えてくるでしょう。

日々の時間が取れるようになった60代からは、いよいよ終活の本番です。自分の身辺整理をしながら、その結果をエンディングノートに反映させていきましょう。

法定相続以外の相続指定がある方は、認知症の疑いが出る前に遺言書を作成しておくことをおすすめします。

70代からの終活

優先して欲しい終活:免許返納

70代以上の方はあまり頑張りすぎると身体への負担が大きくなるため、これまでに行った終活を継続しつつ、無理のない範囲で進めていきましょう。

70代の方にぜひ行って頂きたい終活は免許の返納です。近年では高齢者が運転する車の痛ましい交通事故が増えているため、免許更新時に認知症検査が始まる70歳からのタイミングで免許の返納をご検討ください。

免許の返納については以下の記事で詳しく解説しています。

Familymeeting 運転免許の返納|手続きに必要な書類と注意ポイントを解説

終活の優先順位を考えるときの注意点

上記では年代別の終活の進め方と優先順位について説明しましたが、1点だけ注意点を申し上げます。

上記の年代は一般的なものにすぎません。おひとりさまや事実婚カップルの人など、自身の状況によっては優先順位を入れ替えて終活した方が良い場合があります。

以下の「終活やることリスト」から終活の種類を知り、それぞれの状況にあわせて優先順位をつけていきましょう。

LISTの文字ブロックをみるビジネスマン 効率よく終活できる「終活やることリスト」|はじめ方と項目ごとの進め方

まとめ

紙飛行機を飛ばそうとする手

今回は終活をいつから始めるか、年代別の進め方などについて解説しました。

いつかはやろうと思いながらも、多くの人は最初の一歩が踏み出せていません。

今この瞬間を、終活のはじめどきにしましょう。


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