- 体脂肪率とは体重に占める体脂肪の比率のこと
- 女性の体脂肪率は25~30%が標準
- 体脂肪は高すぎても低すぎても見た目と健康に良くない
- 有酸素運動&筋トレ&食生活の改善で適正な体脂肪率をキープしよう
女性であれば誰しも、いつまでもキレイでいたいと願っていることでしょう。
体重は女性の見た目を大きく左右します。スリムになりたいと食事制限をしている女性や、体重計に乗って一喜一憂している女性も多いかもしれませんね。
しかし、女性の見た目を本当に決める要素は、体重ではなく体脂肪率です。
いくら体重を減らしても、体脂肪率が高い状態のままではメリハリのある体型にはなれません。また、体脂肪率が低すぎても見た目上で問題が出る可能性があります。
今回は体脂肪率によって変わる女性の見た目について解説します。いつまでも美しい見た目と健康を維持するために、体脂肪率について学びましょう。
体脂肪率とは
体脂肪率とは、体重に占める体脂肪の比率をパーセントであらわした数値です。
人体を構成する要素には脂肪だけでなく筋肉・骨・血液などがあり、骨の重さは体重のおよそ15%~20%程度、血液量は体重のおよそ7%だと言われています。
そのため、体脂肪率は主に筋肉と脂肪の比率によって測定できます。体重が重い方でも筋肉量が多く脂肪が少なければ体脂肪率が低くなり、逆に、筋肉量が少なく脂肪が多い方であれば体脂肪率は高くなります。
体脂肪率の測定のしかた
体脂肪率を測定するときには、体組成計に乗って体内に微弱な電流を流し、電気抵抗の量から体脂肪の割合を測定します。この測定方法は生体インピーダンス法と呼ばれます。
生体インピーダンス法の機能を備えた体組成計は一般にも市販されています。普通体型の方が体脂肪率を測定したいときには、体組成計の購入がもっとも簡単です。
タニタ 体重 体組成計 日本製 BC-705N WH 自動認識機能付き/測定者をピタリと当てる
体脂肪率の目安を知る方法
正確な体脂肪率は体組成計がなければ計測できませんが、身長と体重から計算するBMI(body mass index)指数により、ある程度の目安はつけられます。
BMIは以下の計算で求められます。
体重(kg)÷(身長(m)×身長(m) =BMI指数
女性の場合、BMI指数が18.5以上25未満なら標準体重と判断されます。ただしBMI指数では体重に占める脂肪量は判別できないため、同じBMI指数でも見た目の印象が大きく異なる可能性があります。
体脂肪率で女性の見た目はこう変わる
ここからは、体脂肪率によって変わる見た目の変化を説明します。
ただし女性の見た目は、体脂肪率だけではすべてを判断できません。以下はおおまかな印象を知るための参考にしてください。
体脂肪率20%以下
見た目の印象「非常に痩せている」
体脂肪率が20%以下の女性は、筋肉量が非常に多いか、それとも単純に脂肪が少ないかの2択により見た目が大きく異なります。
トレーニングや食事制限によって体脂肪率をコントロールしている女性は、アスリートのように引き締まった体型になります。
それに対して、過度なダイエットで脂肪だけを減らしている女性の見た目は、どちらかと言えば「ガリガリ」の印象を与えます。さらに体脂肪率15%を切るほど極端に痩せている女性は、摂食障害に陥っている可能性も疑われます。
体脂肪率20~25%
見た目の印象「スリム」
体脂肪率が20~25%の女性の見た目は、ほっそりしたスリムな印象です。
細身のファッションもすっきりと着こなせるため、ダイエット中の女性の中にも体脂肪率20~25%程度を目標にしている人が多いようです。
体脂肪率25~30%
見た目の印象「標準的」
体脂肪率25~30%は、女性の標準体型とされています。適度に筋肉と脂肪がつき、健康的でバランスの良い見た目になります。
体脂肪率30~35%
見た目の印象「グラマーorふっくら」
体脂肪率30~35%の女性は、標準的な体型の女性よりもグラマラスな見た目になります。
分類としては軽度肥満にはなりますが、胸やお尻が丸みを浴びたセクシーな体つきになれるため、健康的なセクシーさを目指す人は体脂肪率35%までを許容範囲としても良いかもしれません。
ただし、脂肪がバストやヒップではなくお腹周りについているときには、グラマーではなく「ふっくら」の印象を与えます。望む場所だけに脂肪を残すためには適度なシェイプアップが必要です。
体脂肪率35%~40%
見た目の印象「ぽっちゃり」
体脂肪率35~40%の女性は、中度肥満に分類されます。見た目にもふくよかな体型となり、着られない服が増えるなどファッションの悩みも増えていきます。
また体脂肪率35%以上の女性は、見た目の印象だけでなく中性脂肪の増加も危険視されます。お腹周りが特に太ってきた人は、内臓に脂肪が蓄積される内臓脂肪型肥満である可能性があります。
体脂肪率40%以上
見た目の印象「肥満体型」
体脂肪率40%を超えると、重度肥満として分類されます。
通常サイズの服は着られず、LLサイズや3Lサイズ以上のファッションを選択する必要があります。
また肉割れや、皮下脂肪がコラーゲン繊維と結合して起きるセルライトで足や腹部がボコボコした見た目になる点も体脂肪率40%以上の女性にはよく起こる特徴です。
体脂肪率の増加は筋肉の衰えをも意味するため、筋力不足による基礎代謝の低下、生活習慣病の危険性など、さまざまな健康上の問題を引き起こす原因になります。
体脂肪率50%以上になると見た目だけの問題ではなく健康上でも危険水域に入るため、肥満症の治療や手術が必要になる可能性があります。
閉経後には女性の体脂肪率も変化する
若い頃には痩せ型体型だったのに、中年期になると脂肪がついて太ってしまった…という女性がいます。
特に閉経後の50代からは、女性の身体は体脂肪率が増加しやすくなります。女性ホルモンの減少や筋肉量の低下、骨密度低下による骨量の減少などが主な理由です。
これから更年期を迎える女性や更年期まっただなかの女性は、閉経後にも適正な体脂肪率が維持できるよう努力しましょう。
更年期がいつ頃来るかを知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
体脂肪率は高すぎても低すぎてもいけない
体脂肪率を低くするためにダイエットに励む努力は素晴らしいですが、やりすぎは禁物です。
体脂肪率は高すぎても、逆に低すぎても身体に良くない影響を与えてしまいます。
体脂肪率が高いときの悪影響は、ほとんどの方が想像できます。太っていると見た目が良くないばかりでなく、メタボ・生活習慣病に直結するとよく言われているからです。
しかし体脂肪率が低すぎると、今度は低栄養の問題が発生します。低栄養になると身体に必要なエネルギーが確保できなくなるため、見た目にも健康上にも良くありません。
特に女性は閉経後に骨密度が減少するため、低栄養により骨折の危険性が増します。過度なダイエットは絶対に避けてください。
低栄養については以下の記事でも触れています。あわせて参考にしてください。
ベストな体脂肪率にするための方法
ここからは大人の女性に向け、適正な体脂肪率の維持に役立つことについて解説します。
現在、体脂肪率が高すぎる方も低すぎる方も、以下の内容を参考にベストな体脂肪率を目指してください。
有酸素運動
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、特に体脂肪率が高すぎる方におすすめです。
有酸素運動をすると脂肪がエネルギーに変換されるため、脂肪が効率的に落とせます。体脂肪率が低い方にとっても、適度に汗をかく有酸素運動は食欲増進にもなり決して悪いものではありません。
ただし有酸素運動だけをやりすぎると、脂肪とともに筋肉も落ちてしまいます。体脂肪率の維持の観点からは、1回の有酸素運動は30分以内に抑えておくことをおすすめします。
筋トレ
人間の身体は適度な筋肉がないと、基礎代謝があがらずにかえって脂肪が蓄積されやすい身体になりまます。
上記の有酸素運動により減少した筋肉量も含め、筋トレをして筋肉量維持をこころがけましょう。
腹筋やスクワットなど自宅で手軽にできる筋トレや、動画を観ながらヨガに挑戦する、また女性専用のスポーツジムでトレーナーと相談しながら効率的な筋トレを行うなど、いろいろな方法で筋力アップに努めてください。
食生活の改善
体脂肪率の調整に欠かせない手段は、食生活の改善です。
いま体脂肪率が高すぎる方は、1日の目安として1,500~1,800kcalの高タンパク質・低糖質・低炭水化物な食事を意識して摂取しましょう。
体脂肪率が低すぎる方でも、脂質ばかりを増やした食事では栄養バランスがかたよります。規則正しく3食きちんと食事をとり、エネルギー不足で疲労やダルさが感じされる場合にはご飯やパンなどの炭水化物をしっかり摂取することが大切です。
まとめ
今回は体脂肪率によって変わる女性の見た目について解説しました。
適切な体脂肪率は、女性の見た目だけでなく健康にも良い影響を与えます。
外見の美しさと一緒に、内面からもイキイキと輝く健康的な美しさを手に入れましょう。