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遺骨ダイヤモンドで手元供養をする方法まとめ|費用や申し込みの流れ

ダイヤモンド

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杉田 Sugita
杉田 Sugita
ライター

IT企業に勤務しながら、ライターとしても活躍中。実父の認知症発症と義母の看取り経験から、介護と終活の重要性に気付き、GoldenYears、その他メディアにて啓蒙活動を行い、幅広い読者に終活の知識を提供している。中小企業の経理や社会保険事務全般に習熟しているため、保険や年金などの分野を得意とする。1969年生まれ。 ▼保有資格 認知症サポーター 終活カウンセラー2級

この記事のサマリ
  • 遺骨や遺髪からダイヤモンドが作れる
  • 遺骨をダイヤモンドにして手元に残すと手元供養ができる
  • 遺骨からダイヤモンドを作ると期間は半年~1年強、費用はおよそ50万~250万かかる

大切な家族がもし亡くなったら、たとえ姿を変えてもいつまでもそばにいて欲しいと願う方は決して少なくはありません。

遺骨はダイヤモンドなどにも加工できるそうです。

ダイヤモンドをジュエリーとして身につければ、いつでも故人を身近に感じられるかもしれません。

今回は遺骨からダイヤモンドを作る方法について解説します。

ダイヤモンドは遺骨からでも作れる

ダイヤの裸石を持つ指のアップ

ダイヤモンドは宝石の中でもっとも美しく、価値がある鉱物です。

そのダイヤモンドは人工的に製造することが可能です。天然のダイヤモンドに対し、人工的に製造されたダイヤモンドは人造ダイヤモンド、あるいは合成ダイヤモンドと呼ばれています。

ダイヤモンドは純粋な炭素からできているため、遺骨に含まれる炭素を取り出して高温・高圧にかければ天然ダイヤモンドと化学的には同じものができます。

髪の毛や他のモノからでも作れる

上記で説明したとおりダイヤモンドは炭素を高温・高圧にかければ人工的に製造が可能です。

炭素はモノを焼けば生成されますので、ダイヤモンドは遺骨のみならず髪の毛(遺髪)や他の素材からでも製造ができます。

遺髪から作るダイヤモンドはヘアー・ダイヤモンドと呼ばれ、何らかの事情により十分な量の遺骨を用意できないときにはヘアー・ダイヤモンドが作られるケースもあります。

遺骨のダイヤモンド加工は手元供養の一種

教会で祈る女性

遺骨からダイヤモンドを製造して、そのダイヤモンドを身につける行為は、手元供養の一種だと見なされています。

手元供養とは遺骨を墓所に埋葬せず、自宅などに安置する供養方法です。ダイヤモンドなどに加工せず、遺骨をそのままミニ骨壺に入れて保管する方法もあります。

手元供養については以下の記事で詳しく解説していますので、今回の記事とあわせて参考にしてください。

骨壷 手元供養が選ばれる3つの理由とは?大切な遺骨を預ける業者選びのポイント

遺骨をダイヤモンドにするメリット

ダイヤモンドで作ったハート

遺骨をダイヤモンドにすると、遺族に対して以下のようなメリットが生じると考えられます。

遺族のグリーフケアになる

心から愛していた家族など大切な方を亡くしたときには、残された方の精神的ダメージは大きなものだと考えられます。

喪失感や悲しみが大きすぎるあまりに精神的・身体的な影響が生じる危険性もあり、ウツの罹患や後追い自殺など深刻な事態を避けるためには、グリーフケア(悲嘆ケア)の検討も必要です。

百合の花 遺族の悲嘆をやわらげるグリーフケアとは|特に必要な状況と方法を解説

故人の遺骨から作ったダイヤモンドを身につけて生活すれば、故人がいつまでも近くにいるような気持になれ、遺族の悲しみも少しは薄れるかもしれません。

贅沢な気持ちになれる

ダイヤモンドは数ある宝石の中でも、一番美しい宝石だと言われています。かつ、価値についても多くの方が認めているところです。

特に女性にとっては、ダイヤモンドのジュエリーは憧れの対象です。高額な宝飾品を身につけるだけで贅沢な気分になれ、心が華やぐ効果がある点が、他の手元供養の方法とは大きく違うメリットです。

遺骨をダイヤモンドにするデメリット

ろうそくと指輪を見ながら考えこむ女性

遺骨をダイヤモンドにすると、上記のメリット以外にも以下のようなデメリットが発生します。

高額な費用がかかる

遺骨をダイヤモンドに加工するためには海外の専門工場で高度な技術を用いた炭素抽出を行う必要があり、高額な費用がかかります。

費用については後ほど詳しく説明しますが、決してお安い値段ではないため、気軽には注文できない点がデメリットです。

処分に困る可能性がある

もうひとつのデメリットとしては、将来的にダイヤモンドを処分する必要が生じたときにどうするかをあらかじめ考えておかなけれればいけない点です。

ダイヤモンドとはいえ、遺骨を元にしてできたものなら欲しくないと拒否されるケースもあり得ます。

かといって何も伝えずにダイヤモンドを譲り渡しただけでは、高額売却ができると買い取り専門店などに持ち込まれてしまうかもしれません。

自分の手から離れた後でも引き続き大切にしてくれる、安心できる後継者を選ぶ必要があります。

ダイヤモンド製造に必要な遺骨の量

レトロな秤

ダイヤモンドを製造するために必要となる遺骨の量は、製造業者や製造方法によって異なります。

遺骨から抽出した炭素のみを使ってダイヤモンドを製造する場合には、一般的には300~400gの遺骨が必要になります。これは成人男性の遺骨の4分の1から5分の1に相当します。

中には7g程度で良いとしている製造業者も存在しますが、条件や出来上がり品質などについては確認が必要です。

なお加齢や病気により骨がもろくなっていた方の遺骨でも、ダイヤモンド製造には影響はありません。

遺骨からダイヤモンドを作る方法

ピンセットでつままれたダイヤモンド

以下からは、実際に遺骨からダイヤモンドを作るときの流れを説明します。

なお下記の流れは、遺骨を元にした場合でも、遺髪を元にした場合でも違いはありません。ヘアー・ダイヤモンドを作ろうとしている人も参考にしてください。

STEP.1
遺骨の用意
遺骨をすべてダイヤモンドにするか、あるいは分骨して残りの骨を何らかの方法で埋葬するかを決定し、ダイヤモンドにする分の遺骨を用意します。
STEP.2
申し込み
海外の人造ダイヤモンド製造業者の日本支社、あるいは日本国内の代理店に電話・Web申し込みなどで申し込みを行います。
STEP.3
契約および遺骨預け
担当者が自宅に訪問の上、契約を行います。STEP1で用意した遺骨は契約時に担当者へ引き渡します。なお契約や遺骨の引き渡しを電話やメール、専用ケースでの配送により非対面で行う業者もあります。
STEP.4
ダイヤモンド製造
遺骨は海外に送られ、アメリカやスイスなど海外の専用工場でダイヤモンドに加工されます。製造にはおよそおよそ半年から1年ほどの期間がかかります。
STEP.5
ジュエリー加工(オプション)
ダイヤモンドになった遺骨はルース(裸石)として日本に送られてきます。ルースの状態でも受け取りが可能ですが、オプションとして日本国内で指輪やネックレスなどに加工できるサービスもあります。ジュエリー加工にかかる日数はおよそ2~3週間です。
STEP.6
受け取り
ダイヤモンドの鑑定書とともに、完成したルースあるいはジュエリーが手元に届きます。

遺骨をダイヤモンドにする費用

電卓で計算する女性の手

遺骨から作られるダイヤモンドの価格は、天然ダイヤモンドと同じように以下4つのCにより変わってきます。

《ダイヤモンドの4つのC》

Carat(カラット) 重さ
Cut(カット) 輝き
Color(カラー)
Clarity(クラリティ) 透明度

依頼する製造業者や代理店などにより価格は異なりますが、一般的にはダイヤモンドの原石のみの製造を依頼したときには以下の金額が相場です。

  • 0.2カラット:40万円~
  • 1.0カラット:198万円~

カットをほどこしたルース(裸石)の製造を依頼した場合には以下の金額になります。

  • 0.2カラット:50万円~
  • 1.0カラット:250万円~

ダイヤモンドをジュエリーに加工する場合には台座の地金代や加工費が別途かかります。

まとめ

今回は遺骨から作られるダイヤモンドについて解説しました。

もともとダイヤモンドには人の心を惹きつける大きな魅力と価値があります。

しかし大切な人の遺骨から作られたダイヤモンドは、故人への愛情という付加価値がついた、世界でただひとつだけの、もっとも価値の高いダイヤモンドです。

家族といつまでも離れたくないと願っている方は、ダイヤモンドに身を変えて故人にそばにいてもらうことも検討してみましょう。


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