【Excel版】エンディングノート(終活ノート)

保険見直しって大事!しっかり保障し保険料を減らすポイントと具体例

ハートのオブジェを手渡す手と受け取る手

この記事を書いた人
臼井 貴紀 Usui Kiki
臼井 貴紀 Usui Kiki

Hubbit株式会社 代表取締役社長。藤田医科大学客員教員。早稲田大学卒業後、ヤフー株式会社に新卒入社。営業、マーケティング、開発ディレクション、新規事業開発など幅広く担当。その後、ベンチャー企業に転職しAIを活用したMAツールの立ち上げを行った後、Hubbit設立。高齢者施設に3ヶ月住み込んだり、1日訪問看護ステーションに密着するなど、徹底的な現場主義タイプ。日本経済新聞、NHKおはよう日本、ABEMA PRIME等に出演。 ▼保有資格 終活カウンセラー FP エンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座修了

この記事のサマリ
  • 生命保険はライフプランの変化に合わせて定期的に見直す必要がある。
  • 最適な保険見直しをすれば、大幅な節約になることがある。
  • 保険見直しの際には、保険内容やタイミングに気をつけないと損することがある。

万が一のときに備えて加入する生命保険。家族に安定した生活を残せるだけでなく、生きている間の安心感がにもつながります。

実はこの生命保険、「入ったらもう安心」と信じ込んでいると、後で保障内容に不満を感じることもあるんです。

それに、保険見直しを怠ることで、思わぬ損をしてしまう場合も…。

逆に、しっかり見直していけば、安心はそのままに、今より節約することもできるんですよ。

今回は、そんな生命保険の見直しについて、ご紹介します。見直すときにぜひチェックしたいポイントから、具体的な見直し事例まで、役立つ情報満載です!

生命保険を見直す必要性とメリットは?

両掌を天秤にして左右の文字A・Bを量る笑顔の女性

保障内容に満足できるか確認する

保険を見直すことで、本当に今の保険の保障内容に満足できるか、改めて確認できます。

実は、保険に入った安心感から、保障内容を実際より手厚いものだと思い込んでいる場合がよくあるんですよ。

実際に保障を受けるときになって、「こんな保障内容だと思わなかった!」となっては大変です。

だから、定期的な保険見直しがとても大切なんです。

ライフサイクルで変化するニーズに合わせる

人生は計画通りにはいきません。

保険加入時に立てていたライフプランも、人生の転機によって変更する場合があります。

そのため、ライフサイクルに応じて保険のニーズが変化していくことは、誰にでも起こることなのです。

保険を見直すことで、自分にぴったりの保障へとアップデートできるんですよ。

時代に合わせて進化した保険商品に出会える

保険は長期的な保障サービスです。

加入時には大満足だった保険でも、時代のニーズが変わると十分ではなくなることもあるのです。

そのため保険商品は、時代に合わせて常に進化しているんです。

保険見直しをすることで、今よりもっと満足度の高い保険商品に出会えるかもしれません。そのチャンスを広げることができるんです。

生命保険見直しのベストなタイミングはいつ?

草原に「Life」「Next」「Stage」とそれぞれ書かれた道しるべ。雲はハート形。

生命保険の見直しにベストなタイミングは以下のとおりです。

ライフイベント

保険のニーズが変わるとき、それは人生の転機が訪れたときです。

人生に起こる様々なライフイベントの度に、改めて保険見直しをするのがおすすめです。

結婚・離婚

独身なら自分一人さえ自活できればOKです。

でも結婚すれば、パートナーが安心できるように生命保険に入りたい人もいます。

また、離婚によって自分一人で子供を養うことになれば、子供の独立時期までの収入保障保険が必要になるかもしれません。

出産・子どもの成長・独立

子供が独立するまでは、親に万が一のことがあっても大丈夫なように、収入保障保険や生命保険に入りたい人は多いでしょう。

子供の独立でその必要がなくなれば、解約したり、もっと安い保険に変えたりして節約するのも選択肢の一つです。

マイホーム購入

マイホームを購入し、住宅ローンを組む場合は、万一のときに残された家族が困らないよう、団体信用生命保険に加入することがほとんどです。

転職・起業・退職

転職や起業によって収入に変化があり、それまでの保険では不十分と感じる場合には、収入保障や生命保険を手厚くしたくなるかもしれません。

また、退職して老後を過ごす時期には、高額な保険より、自分の葬儀代を賄う程度の保険額に見直す人もいます。

終身保険の保険金には、相続税の非課税枠が設けられているため、遺産相続対策として「終身保険」に入ることも考えられますね。

保険更新のタイミング

保険の更新の際には、保険料が上がる商品もありますよね?
そんな場合は、上がってしまう前に、一度見直すことをおすすめします。

生命保険見直し時のチェックポイント6つ

保険証券と保険会社のパンフレット、電卓、メモ帳、ペンなどが乗った机。

保険見直しの際には、保険証券の記載事項をチェックしてみましょう。

「保障額」の見直し

保障額に過不足はないですか?

必要保障額を計算してみましょう。

必要保障額(保険でカバーしたい部分)

遺族の支出(生活費・学費など)」-「遺族の収入(家族の収入・貯金・遺族年金など)

また、保険金の支払事由・免責事項も改めて確認しましょう。

「保険期間」の見直し

保険期間と保障したい期間が合っているか確認しましょう。

  • 定期保険……保険期間に限りがあり、定期的に更新が必要。
  • 終身保険……一生涯保障してくれる保険。
  • 養老保険……定期保険付きの積立貯金型保険。満期には死亡保障と同額の保険金がもらえる。

定期更新型の場合は、更新時期も確認しましょう。

「保険料」の見直し

毎月の保険料が、収入に見合っているか確認しましょう。

「保険料払込期間」の見直し

ライフプランに合わせて、選択肢を見直しましょう。

  1. 保険料を定年までに払いきりたい
  2. 一生涯払い続けても、月々の保険料を安く抑えたい、など。

「解約返戻金」の見直し

解約返戻金は、加入期間を重ねると上昇していきます。払込期間が終了し、さらに経過すると、払込金額より多い返戻金が返ってくる場合もあります。

低解約返戻金型の保険の場合は、払込完了までは返戻率が低いので注意が必要です。

また、解約返戻金の上昇率は保険商品によって違います。保険見直しのポイントにしましょう。

「受取人と被保険者」の見直し

①「保険金の受取人」

②「被保険者(その死亡が保険事由とされる人)」

③「保険契約者(保険料を支払う人)」にそれぞれ変更はありませんか?

見直す必要があるかもしれません。

具体的な「保険見直し事例」で検証してみよう

夫婦と家のイラスト。背景は木々の緑。

※ 保険内容は各保険会社により異なります。今回は、わかりやすいモデルケースとしてご紹介します。

Aさんの場合「40代夫婦と中学生と小学生の子供」

定期付き終身保険に加入しているAさん。保障額は6,000万円、保険期間は10年です。
子供が成長するまでは、自身のセカンドライフよりも子供の養育費を優先的に考えています。

死亡保障や長期入院に備えた医療保障を優先し、養育費の貯蓄に備えるために、それぞれ異なる保険会社で終身保険と収入保障保険、終身医療保険の3つの保険に加入しました。

見直し前 見直し後
加入保険 定期付き終身保険 ・終身保険
・収入保障保険
・終身医療保険
保障額 6,000万円
入院特約 日額5,000円
・終身保険
300万円・収入保障保険
年金受取合計 約7,500万円
※月額 25万円

・終身医療保険
入院 日額5,000円
手術 10万円
先進医療 2,000万円

月々の保険料 42,000円 ・終身保険 5,000円
・収入保障保険 8,000円
・終身医療保険 3,000円→10年間で300万円の節約!

月々の保険料を減らしつつ、医療保障、死亡保障を充実させることができました。その分、貯蓄にまわすことができます。

また、収入保障保険に加入することでもしものことがあっても1年間の保障があるので安心です。

Bさんの場合「50代夫婦と大学生の子供」

定期保険に加入しているAさん。保障額は2,000万円、保険期間は10年です。

もうすぐ更新の時期で、更新後は月々の保険料が約2倍になる予定です。

万一のときには、子供が生活費・学費に困らないように備えたいと思っています。ただ、それ以上の保障は必要ないと考え、保障額を減らすことにしました。

見直し前 見直し後
保障額 2,000万円 1,000万円
月々の保険料 4,500円→更新後の予定10,000円 5,000円→10年間で60万円の節約!

月々の保険料を半額に抑えることができました!

Cさんの場合「60歳既婚男性」

定年を迎え、定期保険が満了になるBさん。これから必要な保険について考え始めました。

子供も独立し、これからは高額な保障はいりません。でも万一のときには、奥さんや家族にできるだけ多く残したいと考えています。

そんなとき、終身保険には「相続税の非課税枠(相続人1人につき500万円まで)」があると知り、相続対策として「終身保険」に入ることにしました。

◆Bさんが加入する保険「終身保険(75歳払い)」

  • 保障額1,000万円
  • 保険料払込期間15年
  • 月々の保険料55,000円
  • 保険金受取人…奥さん500万円・子供500万円

①保険料払込満了額990万円

万一のときの保障額は1,000万円なので→10万円の節約

②相続税の非課税枠適用→100万円の節税

 

合計110万円の節約!

参照:国税庁公式サイト「相続税の課税対象になる死亡保険金」ページ

「いざ保険見直し!」気をつけるべき注意点やデメリットは?

白い木のテーブルの上に、チェック!と書かれたメモ帳やたくさんのペン、付箋、電卓などが散りばめられている。

保険の見直しにはデメリットや注意すべきポイントもあります。
実際に保険を見直しする際は以下の点に注意しましょう。

新しい契約が始まるまで前の保険を解約しない

契約・解約の順序やタイミングを誤ると、うっかり無保険期間ができてしまいます

また、健康状態や年齢によっては、予定していた保険に入れない場合があります。

無保険の期間を作らないように、新しい保険の契約が確実になる、保障責任開始日になってから、これまでの保険を解約するようにしましょう。

解約返戻金が元本割れする可能性がある

保険解約時に戻ってくる解約返戻金は、保険会社が保険金を支払うために積み立てているお金から、解約控除を差し引いた金額です。

保険の契約期間によっては支払った保険料の総額よりも解約返戻金が少なくなってしまうことがあります。

保険の解約を伴う場合は、元本割れの可能性を視野に入れておきましょう

保険会社に金額の詳細を確認しておくことをおすすめします。

解約返戻金には所得税がかかる

解約返戻金と払込保険料累計額の差額が50万円を超えると、所得税がかかります。

保険見直し時の計算項目に所得税の有無も入れておきましょう。

年齢や健康状態によって新規加入できないかもしれない

自分に合った保険を見つけた場合でも、保険には審査があります。

現在の健康状態や年齢、過去の病歴などによっては加入審査に通らない場合もあります。

事前に保険加入条件を確認しておきましょう。

まとめ

新緑の背景に、女性の手。手の平を上に向け、浮かんだハートを掲げている。

保険見直しって、こんなにも大事だったんですね!

しっかり見直せば、無駄を省いて家計に優しい加入ができるんですよ。

ただ、保険へのニーズや最適なプランは、人によって千差万別です。誰にでも当てはまる保険商品はないんです。

だから、積極的に情報収集して、複数の保険会社を比較するようにしましょう。保険見直し専門のお店に出向いて、相談するのもいいですね。

「保険屋さんは勧誘がすごそう…」

「専門店は付き合いのある保険会社ばかり進めてきそう…」

そんな不安を感じる方も多いかもしれません。

そんな方には、ファイナンシャルプランナーに相談するのがおすすめです。

専門家としての知識でサポートしてくれる、頼りになる存在ですよ。


ending-note
GoldenYearsでは、充実したセカンドライフを送るためのサポートを行っております。

終活カウンセラーやエンドオブライフケアなど専門知識を持ったプロフェッショナルチームへの相談が可能です。少しでもわからないことがあれば、ご気軽に以下お問い合わせフォームよりご連絡ください(無料)。

▶︎お問い合わせフォームへ