【Excel版】エンディングノート(終活ノート)

樹木葬って何?埋葬スタイルや費用に合わせた後悔しない選び方をご紹介!

森林

この記事のサマリ
  • 樹木葬はシンボルツリーの周囲に遺骨を納める新しい埋葬方法
  • 承継者不在や墓所不足によりニーズが高まっている
  • 個別区画型や合同祭祀型などさまざまなスタイルがある
  • 気候の良い時期だけの印象で判断しないことが肝心

新しいお墓の形として「樹木葬」というスタイルの墓地・墓標が注目されています。

NHK「あさイチ」や、2019年には「ドキュメント72時間」でも特集されたため、名称を聞いたことがある人も多いでしょう。

大きな木の下で永遠の眠りにつく…なんて、ロマンチックな感じがして素敵ですね。

エコや環境保全に対する関心の高まりや、都心に見受けられる墓地不足の問題もあいまって、最近では生前から樹木葬の予約をする人も多いようです。

しかし、実際には樹木葬とは、どんなお墓なのでしょうか?普通のお墓とは、どこがどのように違うのでしょうか?

今回は、新たな埋葬形態である「樹木葬」について徹底検証しました。

樹木葬とは何か

丘の上の木

まずは「樹木葬とは何か」について確認しましょう。

樹木葬は、墓石の代わりにシンボルツリーを植え、木の根元や周囲の敷地内に遺骨を収蔵する形の埋葬方法です。

別名「自然葬」とも呼ばれ、文字どおり樹々や草花に囲まれた自然豊かな環境に設置された墓地を指します。

日本では1999年に、岩手県の寺院が最初に人間用の樹木葬墓地を開きました。

現在では、都市部を中心に全国へと広まっています。

緑や花々が好きな人だけでなく、現代の核家族化により先祖代々のお墓を持たない世帯や、都市部の墓所不足に悩む人からもニーズが高まっています。

樹木葬の種類

若葉

樹木葬の発生当初は、大きな1本のシンボルツリーに遺骨を埋葬する形式が中心的でした。

しかし最近では、さまざまな形態の樹木葬墓地が増えています。

埋葬方式による違い

現在の埋葬方式としては、以下の二種類に分けられます。

合同祭祀型

墓地中心にシンボルツリーを立て、その木の周りに全ての人の遺骨を埋葬するのが合同祭祀型です。

遺骨は骨壷に納めるのではなく、細かく砕いた骨を直接土に埋めたり、布に包んで埋めたりします。

まとめて供養してもらえるため、身寄りがない人であっても死後に孤独を感じないという点に加え、費用が比較的安価であることもメリットです。

しかし、一度埋葬されてしまうと再び取り出すことが出来ないため、将来的に改葬を考えている人にとっては不向きです。

個別区画型

従来の墓地のように、個人ないしは夫婦・家族分の区画を分け、それぞれの個別スペースに遺骨を収蔵するのが個別区画型です。

シンボルツリーの周囲を細かく区切るタイプと、区画ごとに小さな木を植樹していくタイプがあります。

遺骨は骨壷に納められ、骨壷のまま区画内に収蔵されます。

墓地のタイプによる違い

また、墓地のタイプも二種類あります。

霊園型

一般的な寺院や霊園内に整備された、樹木葬専用墓地です。

従来型墓地と併設されているケースが多く、霊園内の一部を樹木葬に割り当てています。

里山型

山をひとつの大きな墓所に見立て、自然を極力残すようにしているのが里山型です。

樹林の根元に遺骨を埋葬し、土へと還ることで故人を自然と一体化させます。

広い用地が必要なため、里山型は都心部ではあまり見受けられません。

樹木葬儀のメリットとデメリット

メリットとデメリット

樹木葬を選ぶメリットは、以下4点が挙げられます。

  1. 緑豊かな環境で眠ることができる
  2. 一般的なお墓より費用が安い
  3. 永代供養をしてもらえるため、後継者がいなくても無縁仏になる心配がない
  4. 宗派を問われない

上記③、④に関しては、一部例外もあります。

特に寺院の管理する樹木葬墓地の場合には、それぞれの寺院の宗派によって考え方が変わります。

また、供養方法は納骨した寺院の宗派による形式で行われますので、自身で信仰している宗教がある場合には、同じ宗派の樹木葬墓地を探す必要があります。

次に、デメリットについても確認しましょう。

  1. お線香やお花を供えられない
  2. 一緒のお墓に入れない可能性がある
  3. 改葬ができない

お墓参りと言えばお線香と花束を持って行くのがセオリーのようですが、樹木葬ではそれができません。

通常のお墓のように花台や線香台が用意されていないため、持参しても供える場所がない状態になります。

また多くの場合、樹木葬墓地は火気厳禁です。特に里山型では山火事を防ぐために線香の手向けは厳しく禁止されています。

②の「一緒のお墓に入れない」とは、例えば4人までのファミリータイプを購入した場合、5人家族では1名が仲間はずれになってしまいます。

子どもの結婚などによる家族スタイルの変化に伴い、思わぬ人数の増減もあり得ますので注意しましょう。

樹木葬の費用

電卓で計算

メリット・デメリットの項でもご説明したように、樹木葬は一般的な墓地よりも費用が比較的安価に抑えられます。

具体的には、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。永代使用料、永代管理料、納骨料、永代供養料などなどいろんな費用が掛かってきますが、今回はわかりやすく、契約時の初期費用と、その後の維持管理費用とに分けて見ていきましょう。

初期費用

鎌倉新書が行った「お墓の消費者全国実態調査」によれば、樹木葬の平均相場は2017年度で70.9万円、2018年度で72.8万円との結果が出ています。

これは樹木葬の埋葬方式やタイプに関係なく、全体をトータルで見たときの金額です。一般的には、個別区画型よりも合同祭祀型、霊園型よりも里山型の方が、費用が安価になります。

また、民間よりも公営の方が価格が安めです。

費用を最低限に抑えようと思ったら、里山型の合同祭祀型を探せば、初期費用5万円ほどですむところも見つかるでしょう。

都市部の寺院運営による個別区画型の樹木葬を希望する場合は、1人用で40万円~、家族用(4人まで)で100万円~が目安となります。

個別区画型の場合、墓石代わりのプレートの彫刻費やデザイン料が別途かかる場合があります。

維持管理費用

維持管理費用についても、個別区画型よりも合同祭祀型、霊園型よりも里山型、民間よりも公営の方が、費用が安価になる点は同じです。

里山型の場合、永代供養料も含めた維持管理費用が一切無料なところもあります。

霊園や寺院での維持管理費用は、年間8千円~2万円が平均価格です。13回忌満了まで、33回忌満了までなど、契約期間年数分の維持管理費用を一括で支払うケースもあります。

樹木葬の申し込みの流れ

丘の上の親子

樹木葬墓地は、自身や家族が存命のうちに契約できます。

タイプによりさまざまですが、一般的には以下のような流れで契約を行います。

▼見学

気になった樹木葬墓地には積極的に見学に行きましょう。あらかじめ予約をしておくと便利です。遠方の霊園や里山型の場合、バス見学会を開催していることもあります。

▼契約および支払

見学で気に入り、説明に充分納得できたら契約を行います。

▼墓所使用許可証の発行

樹木葬墓地管理者より使用許可証が発行され、お墓の所有者として認められます。

▼プレート彫刻→設置(個別区画型のみ)

自身や家族の名前をプレートに彫刻し、購入した区画内に設置します。これは契約時に必ず作るのではなく、実際にお墓に入る時点で作っても問題ありません(彫刻の日数は要します)名前ではなく、好きな言葉やイラストなどをデザインして入れられる場合もあります。

▼埋葬

自身や家族が亡くなって死亡届を出し、埋葬許可証がおりた後に埋葬が可能となります。

樹木葬Q&A

クエスチョン

ここまで樹木葬について見てきましたが、まだまだ謎な部分は多いですね。

気になる疑問を、ひとつひとつ解決していきましょう。

樹木葬についてよく聞かれる疑問をまとめました。

何人まで埋葬できるの?

樹木葬墓地によって異なりますが、1名〜複数名までさまざまなタイプがあります。個別区画型の場合には1区画1名の基本タイプに加え、夫婦2人で入れるペアタイプが多く見られます。また、4名まで入れるファミリータイプが提供されている墓地もあります。なお、合同祭祀型の場合には1本のシンボルツリーに遺骨を収蔵するため、何名までというカウント自体を行いません。

ペットは一緒のお墓に入れるの?

ペットを埋葬できるかどうかは、それぞれの樹木葬墓地ごとに確認が必要です。複数名が入れる個別区画型であれば、家族同様ペットも受け入れるケースが多いです。ただしペットのみを埋葬する「ペット墓地」としては契約できないので注意しましょう。ペットの種類は問われません。犬や猫だけでなく、他の種類の動物であっても家族の一員として「1名」として扱われます。

植物の手入れは誰がやるの?

霊園型の樹木葬墓地に植えられている植物は、ほとんどの場合、寺院や霊園の管理者が手入れを行います。木の剪定などを遺族が行う必要はありません。里山型はもともと自然を活かすことをコンセプトにしているため、霊園型ほどの管理は行われない傾向にあります。植樹した木の管理を購入主にまかせている里山型墓地も存在しますので、管理方法については購入前によく確認しておく必要があります。

樹木葬を選ぶ際の注意点

枯れ木

ここでひとつ、樹木葬墓地を選ぶ際の重要な注意点を申し上げます。

それは、気候の良い時期だけを見て判断しないこと。

桜の季節や初夏、紅葉の季節など、樹木葬墓地はその立地によりベストな見学時期があります。一番良い時期にあわせて見学に行けば、緑鮮やかな木と咲きほこる花々で、墓地全体もすばらしく輝いて見えるでしょう。

しかし、季節によっては緑もなく、花も枯れているかもしれません。

お墓参りに行くのには季節は関係ありませんから、冬場に行くと殺風景でがっかり…と後悔してしまう可能性があります。

できれば春夏秋冬すべての時期に見学に行くことをおすすめしますが、それが無理でも、冬場の印象は確認してから契約するようにしましょう。

樹木葬の後悔しない選び方|まとめ

輝く緑

今回は、最近注目の樹木葬についてまとめました。

樹木葬と言っても幅広く、それぞれの墓地にあわせてスタイルが大きく異なります。

樹木葬の後悔しない選び方をするためには、自分の求めるスタイルが何かを、よく見極めてから選ぶことが肝心です。葬儀やお墓に詳しい専門家の力を借りれば、樹木葬をより詳しく知ることも、それ以外のお墓の形態と比較することもできるでしょう。

いつか自分が満足して眠れる日のために、今から積極的に情報収集をして、納得できる安住の地を見つけてください。

ライター紹介 | 杉田 Sugita

40代兼業主婦。母と義母を亡くし、現在は父の介護施設探しに帆走中です。ヒトの人生の終わりで起きること、幸せな最期のために何ができるかについて、ナマの知識とノウハウを共有していきます。


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