GoldenYears 編集部が作成したオリジナルのExcel版無料エンディングノートを入手していただいた方向けの、書き方見本のページです。
エンディングノートの書くべき内容の多さに圧倒される場合は、以下の記事で目的別に優先して書くべき事項をご紹介しております。もし、どの項目から書くべきかわからないという場合は以下の記事からお読みください。
今回は、エンディングノートに記載する「その他の資産」についての書き方を説明します。
資産といえば預貯金や有価証券、不動産などがまず思い付くと思います。しかし、資産という言葉が指す範囲は広く、上に挙げたもの以外にも様々なものが資産となり得ます。
相続税の計算にも必要になるので、資産に該当するものを確認し、エンディングノートに記録しておきましょう。一覧は、遺書を作成する際に添付する財産目録にもなりますので、便利です。
資産とは?
そもそも、どういったものが資産となるのでしょうか?
資産とは「資本になりうる財産」、もっと平たくいうと「お金に替えられる財産」のことを指します。
そのため、現金・証券、不動産以外にも貴金属や自動車、骨董品や美術品なども資産に含まれますし、亡くなった方が個人事業主としてお店などを営んでいた場合はそのお店も資産となります。
このように資産という言葉が指す範囲は非常に広い上、それらのほぼ全てが相続税の課税対象となるので、エンディングノートにリストアップしておきましょう。
以下に主要な資産の例を挙げますのでエンディングノートを書く上での参考にしてください。見落としやすい資産については後述します。
- 建物
- 土地
- 機械装置
- 車両
- 特許権、借地権、ゴルフ会員権などの権利
- 祭祀財産(仏壇やお墓など)
- 有価証券
- 保険金
- 預金
- 家具
- 貴金属
- 骨董品
また、財産には+の資産だけでなく、マイナスの資産も含まれますので、きちんと網羅しておきましょう。
相続税と資産
ご存知かと思いますが、資産を相続する際には相続税がかかります。
しかし、相続税には基礎控除額というものが設定されていて、相続対象となる財産の総額が基礎控除額を下回る場合は相続税がかかりません。
基礎控除額の計算方法は以下のとおりです。
相続する課税対象の財産の総額が上記の計算式の額を上回ると相続税が発生し、相続額によって税率も変わってきます。
しかし、財産全てに課税されるわけではなく、生命保険で発生した保険金の一定額(生命保険の非課税枠と言います)や墓石や墓地、仏壇など仏具は非課税になります。
資産をエンディングノートに書き出すのは、自分がどういう資産を遺すのかを記しておく以外にも、遺された方々がどれぐらいの相続税が発生するのかの目安にしたり、資産を相続するかどうかの判断をする手助けにもなります。
見落とされやすい資産になるもの
先程、資産とはお金に替えられる財産であるという話をしました。
有価証券や不動産、貴金属はわかりやすい例でしょう。しかし、実際に身の回りを見渡してみると意外なものも資産として扱われています。
美術品や絵画は資産になりますし、コレクションとして集めた切手やレコードなども金銭的価値があれば立派な資産です。遺族の方が価値に気が付きにくいものは、しっかりと記載しておいた方がいいでしょう。
また、著作権などの知的財産権も法律上は資産となり、相続税の課税対象になります。権利などは形があるわけではないので、見落とされやすい資産と言えるので、きちんと記載しておきましょう。
また、本来であれば家具や衣類なども資産となりますが、数が多く、評価額を算出するのにも労力が必要なため、高価なもの以外は家財一式としてカウントしてしまいましょう。
相続税の計算をする際も物品の一単位あたり(例えば椅子一脚や服一着など)の金額が5万円以下の場合は一世帯でまとめて計算することが出来ます。
このように資産になるものは多岐にわたるので、ある程度高額なものは有形無形問わずエンディングノートに記載しておくと、ご自身でも管理がしやすく、万一の際にも周囲が把握しやすいでしょう。
最後に
資産と言っても様々なものがあることがご理解いただけたと思います。
資産は、存在自体を忘れていたり、形が無いゆえに把握が難しい側面もあります。早いうちから資産となるものを洗い出しておきましょう。
まとめる際はエンディングノートを使って、品目ごとに書き出すとわかりやすいので活用していきましょう。
次は「借りているお金」について、エンディングノートに記入していきましょう。