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厚生年金とは|保険料や受給金額の概要と金額加算の仕組みを解説

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この記事のサマリ
  • 老齢厚生年金は1ヶ月の加入でも受け取りが可能
  • 「加給年金」「振替加算」等の仕組みで支給額が増加する
  • 「在職老齢年金」が適用されると支給額が減少する

みなさんは老齢厚生年金がいくら支給されるのか、ご存知でしょうか?

加入月数に応じて決まった金額が支給される老齢基礎年金とは違い、老齢厚生年金は報酬金額や家族構成等の条件で支給額が変わってしまいます

今回は、老齢厚生年金の仕組みと、加算・減算の計算方法を紹介します。

老齢厚生年金とは

年金

老齢厚生年金は、国民全員が加入する国民年金に上乗せされる年金のことです。自営業者や専業主婦(夫)は加入せず、会社員や公務員等の「第2号被保険者」が加入します。

受給要件

厚生年金の受け取り要件は、以下の2つです。

  • 老齢基礎年金の受給要件を満たしていること
  • 厚生年金の被保険者期間が1ヶ月以上あること

厚生年金はあくまで基礎年金の上乗せであるため、基礎年金の受給要件をクリアしていないと受給ができません。

一方、基礎年金の要件が満たされていれば、被保険者であった期間が1ヶ月であっても支給されるのが厚生年金の特徴です。

保険料

被保険者が全額を支払う国民年金と違い、厚生年金は給与からの天引きという形で事業主と被保険者が折半して納めます。

保険料率は18.3%ですが、折半されるため個人の負担割合は9.15%です。

受給開始年齢

受給開始年齢は国民年金と同じく原則65歳ですが、1ヶ月単位で最大で5年繰り上げ、もしくは繰り下げることができます

つまり、60歳から70歳までの間で受給年齢を繰り上げ・繰り下げることが可能です。

ただし、繰り上げる場合は1ヶ月につき0.5%の減額になる点に注意が必要です。一方、繰り下げの場合は0.7%の増額になります。

また、繰り上げる場合は厚生年金単体ではできず、老齢基礎年金と同時に繰り上げする必要があります。一方、繰り下げの場合は国民年金とは別々に手続きすることが可能です。

制度比較 年金は何歳から受け取るべき?繰り上げ・繰り下げの損益分岐点とは

年金受給額が加算される仕組み

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加入月数が同じであれば全く同じ金額が支給される国民年金(老齢基礎年金)と違い、老齢厚生年金は加入者の収入や家族の状況によって支給される金額が変わります。

ここでは特に大きく金額が上乗せされる加給年金のほか、加給年金特別加算、振替加算について解説します。

加給年金

加給年金は、65歳以上の世帯主が一定の要件を満たした妻や子がいる場合に、老齢厚生年金に上乗せして支給される年金のことです。

【加給年金の受給要件】

  • 受給者の厚生年金の加入期間が20年以上ある
  • 厚生年金被保険者に生計を維持されている65歳未満の妻がいる場合
  • 厚生年金被保険者に生計を維持されている18歳未満(1・2級の障害がある子は20歳未満)の子がいる場合

配偶者がいる場合の加給年金額は224,500円です。また、子の加算額は第1子・第2子が224,500円、第3子以降は74,800円と子供の人数によっても変わります。

加給年金特別加算

通常、老齢厚生年金は世代が若くなるほど年金額が減少していきます。受給開始年齢もかつての60歳から65歳になり、年を経るごとに受給額は引き下げられ、受給開始年齢が引き上げられています。

その一方で、家族手当に当たる加給年金に関しては若くなるほど手厚くなるように制度が整備されました。これが加給年金特別加算です。

例えば特別加算の一種である配偶者特別加算は、受給権者本人の誕生日が昭和9年(1934年)4月2日以降であれば支給されます。配偶者特別加算は受給権者の年齢が若いほど金額が上がり、昭和18年(1943年)以降の生まれなら年額165,600円が加入年金にプラスされます。

【加給年金特別加算の額】

  • 昭和9年4月2日~15年4月1日生まれ:33,200円
  • 昭和15年4月2日~16年4月1日生まれ:66,400円
  • 昭和16年4月2日~17年4月1日生まれ:99,600円
  • 昭和17年4月2日~18年4月1日生まれ:132,700円
  • 昭和18年4月2日生まれ以降:166,600円

振替加算

加給年金は、配偶者が65歳になって老齢基礎年金を受給できるようになると受給権利を喪失してしまいます。その損失を埋める制度が振替加算です。

【振替加算の受給要件】

  • 昭和41年4月1日以前に生まれた人
  • 配偶者の老齢厚生年金の加入期間が20年未満であること
  • 加給年金の対象の配偶者が65歳になって老齢基礎年金の受給権を得ること

昭和41年4月2日以降に生まれた人が対象外であることに注意が必要です。

なお、支給金額は厚生労働省のHP「加給年金と振替加算」で確認できます。世代が若くなるほど支給額が低くなり、昭和41年4月2日以降に生まれた人は0円になります。

「特別支給の老齢厚生年金」とは

特別支給の老齢厚生年金

特別支給の老齢厚生年金とは、一定の要件を満たした人に60歳から年金を支給する仕組みのことです。

支給対象者は男性は1961年4月1日以前に生まれた人、女性は1966年4月1日以前に生まれた人です。

ただし、60歳以降も働いている場合は、在職老齢年金という仕組みによって支給額が減額される可能性があります。

在職老齢年金で減額される可能性がある

もともと老齢厚生年金は退職して収入が減った人のために作られた制度であり、会社を退職することが受給の要件になっていました。しかし、60歳を超えてもバリバリと働いている人もいます。そのような人に向けた制度が在職老齢年金です。

60歳以降も働き続けて収入がある場合、支給される年金額が収入に応じて減額されます。減額の対象は60歳~64歳で支給される特別支給の老齢厚生年金と65歳以降に支給される老齢厚生年金です。

在職老齢年金の支給停止要件

在職老齢年金の支給停止要件の計算では基本月額総報酬月額相当額が必要になります。

基本月額は老齢厚生年金(年額)を12で割った額総報酬月額相当額は標準報酬月額と過去1年の標準賞与額を12で割った額の合計額のことです。

在職老齢年金の計算方法は60歳から64歳と65歳以降で大きく異なりますのでご注意下さい。

60歳~64歳の在職老齢年金の支給停止額の計算方法

60歳~64歳の在職老齢年金の支給停止額の計算方法は以下のとおりです。

基本月額(年金月額)と総報酬月額相当額の合計が28万円以下の場合

→全額支給

基本月額(年金月額)と総報酬月額相当額の合計が28万円を超える場合

・総報酬月額相当額が47万円以下で基本月額が28万円以下

→(総報酬月額相当額+基本月額ー28万円)÷2

・総報酬月額相当額が47万円以下で基本月額が28万円超

→総報酬月額相当額÷2

・総報酬月額相当額が47万円超で基本月額が28万円以下

→(47万円+基本月額-28万円)÷2+(総報酬月額相当額-47万円)

・総報酬月額相当額が46万円超で基本月額(年金月額)が28万円超

→(47万円÷2)+(総報酬月額相当額-47万円)

65歳以降の在職老齢年金の計算方法

基本月額(年金月額)+総報酬月額相当額の合計が47万円以下の場合

→全額支給

基本月額(年金月額)+総報酬月額相当額の合計が47万円超

→(総報酬月額相当額+基本月額-47万円)÷2

受給権の時効は「5年」

特別支給の老齢厚生年金を含め、年金の支給は5年が時効です。5年経過後に請求しても、5年分までの年金しか受給できません。

特に特別支給の老齢厚生年金は、存在を知らずに案内を見逃してしまうと受給できなくなります。日本年金機構からの送付物は必ず開けて中身を確認するようにしてください。

まとめ

今回は、老齢厚生年金の仕組み加算・減算の仕組みについて解説しました。

ねんきん定期便を見れば支給金額は確認できますが、自分で計算することもできます。制度の概要を知っていれば、「他の人より年金が少ない!」と心配することも無くなります。

なお、年金制度は毎年のように改定されるため、最新の情報を確認するようにしてください。


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