【Excel版】エンディングノート(終活ノート)

介護界の悩みを解決するスーパーロボット|移乗サポートロボット「Hug」

この記事を書いた人
下川佳乃 Yoshino Shimokawa
下川佳乃 Yoshino Shimokawa

専門学校でマーケティングを学び、その知識を活かして現在インターンシップ生として活動中。祖母が病気で闘病生活・介護生活を送っている姿を目にし、高齢者の抱える悩みや現実を知り、より良い最後を迎えられるような情報を共有していきます。

この記事のサマリ
  • 人を持ち上げる移乗サポートロボット「Hug」
  • 「Hug」によって在宅介護の負担を軽減できるので、自宅での生活が続けられる
  • 手軽さとコンパクトさ、使いやすさを兼ね合わせた機器

超高齢化社会が進んでいる日本では、自分の慣れ親しんだ場所で生活をするために在宅介護を選択する人、介護をすることが難しくなり介護施設で生活をする人など様々です。

手軽で簡単に使用でき、介護をする側・される側にとって救世主となる移乗サポートロボット「Hug」について株式会社FUJIの課長である中根さんにお話をうかがいその秘密に迫ります。

お話をうかがった方 | 中根 伸幸 Nakane Nobuyuki
株式会社FUJI
課長

「Hug」について

床走行リフトというジャンルの移乗サポートロボット「Hug」という人を持ち上げる機械を提供しています。

移乗サポートロボット「Hug」は「介護のある暮らしに寄り添うロボット」です。

立ち上がる動作が難しくなった方、立った姿勢を維持するのが難しい方の立ち座り、他のところへの移動を支援する機器です。

基本的には、「Hug」を使って要介護者を抱え上げるので、家族や介護者の負担を減らすことができます。

高齢者の方が自力で立つことが難しくなると、介護者である家族が抱えきれなくなったりします。

また、1人で何もできなくなり寝たきりになってしまうと、場合によっては介護施設に入ることになり、住み慣れた家で生活できなくなってしまいます。

そのような場合に、この「Hug」を活用していただくと、要介護者の移乗はもちろん、身体能力や生活の能力の維持に役立ちます。

具体的な利用場面としては、介護施設や在宅介護で利用されています。

在宅向け「Hug」のサイズは車椅子の幅よりも少し小さいサイズ(56cm・片開きの扉が通れるくらいの幅)で、人間が寄りかかると頭からお尻までが入るくらいの大きさです。

ですので、人間が歩いて通れる場所はどこでも自由に行き来できます

画像引用:移乗サポートロボット「Hug」

「Hug」が生まれた原点

在宅介護をされている方が、「今のご自宅での生活を続けてほしい」という願いから始まりました。

実際に実証試験をしていく中で、単に持ち上げるという機能だけではなく、立ち姿勢を維持できることで、介護者の負担軽減」と「利用者の自立支援となることがわかりました。

そこで最終的には持ち上げるだけの機械ではなく、生活を支えるという点にフォーカスを当てることに変化していきました。

立って座る部分を支援するという機械なので、ベッドから立ち上がって車椅子に移動、車椅子からトイレ、食卓、お風呂場で衣類の着衣を行ったりする時に使用していただけます。

中でもトイレ介助の際に使用していただくことが多い理由は、介護者にとって1番しんどい場面が解消されたと感じるからだと思います。

トイレ介助の際は立ち上がった状態でズボンを脱がしたり、オムツをつけたりすることが必要なのですが、「Hug」を使うと立ち姿勢が維持できます。

また、ベッドから車椅子への移動も、上手な方が行うと簡単に移動させることができますが、介護の経験がない方や、自宅介護をされている方は、立ち姿勢を維持しなければならない場面があるので、「Hug」だとそれも解消できます。

実際に使用した方からの声や反応

在宅介護をされている方から、弊社のお問い合わせフォームに「Hug」を使用してすごく良かったと多くの感想を書いていただきました。

弊社の機器に出会うまでは大きい機器を試してうまく使いこなせなかったり、他の機器を使ってうまく掴まれず、腕がすり抜けて立てなくなってしまったりしたのですが、「Hug」ではうまく使えて、特にトイレ介助ができるようになりました。

家族の方が介護に限界を感じ介護施設に入れざるを得ないけれど、高齢者の方が介護施設に絶対に行きたくない、という問題をこの「Hug」を使用することによって解消できました。

「Hug」はコンパクトタイプなので、家のサイズに合って使用することができるので、もっと普及してほしいです。
施設で入浴時の支援ができるようになり、ご本人が清潔にお風呂に入れて、すごく楽しく過ごせるようになりました。

自宅で使用される方、施設で使用される方など多方面からたくさんの声をいただき「Hug」を使う本来の意思が利用者様に届き、とても嬉しいです。

1番印象に残った口コミや出来事

我々は在宅介護をしている方が自宅で生活が続けられる、ご本人様が楽しく過ごせることを目指しています。

実際に「Hug」を利用されているご本人様が「Hug」を気に入り、愛称をつけてHugちゃんと呼んでいただいたりして、生活を楽しんでいるというお声をいただきました。

そのようなお声が本来の介護に沿ったご意見だと思い、とても嬉しかったです。

また、在宅介護をする方のほとんどは介護に関する知識や技術がないので、自力で介護をしなければならない状況がよくあります。

介護施設の場合は機械を導入することや人手をあてることで解決できますが、在宅の場合はそう簡単にはいきません。

そんなときに「Hug」によってできなかった部分ができるようになったというお声をいただくと励みになります。

商品について1番気をつけていること

製品の開発についてですが、機械を作っていると性能や機能に目が行きがちなのですが、実際の使い勝手が一番大事だと考えております。

小さい、軽いなど使いやすさを重視することを意識しています。

「Hug」は足の筋肉がなくても、少しの腕の筋肉さえあればご利用いただけるので、多くの高齢者の方にご利用いただける製品です。

サービスを一言で表すと?

「Hugを使って立とうよ」

人に持ち上げられて移動をするよりも機械を使って自分の力で立ち、移動することで、本人のやる気に繋がっています。

介護される側の人が「自分の力で生活をしているんだ」という気持ちの面を引き出せることが特徴です。

1番の推しポイント

寄りかかって前傾するだけで立ち上がれることが1番のポイントです。

手軽さ、コンパクトさ、使いやすさ、力仕事をしなくてもよくなる、ということがこの機器の特徴です。

1番伝えたいこと

「Hug」という製品を知るきっかけがあれば、ためらわずに是非一度試していただきたいです。

使用してみると想像を超えて、利用者様の気持ちに刺激とやる気を与えられます。すると、今までできなかったことができたりすることもあるので、諦めずにまずは試していただきたいです。

インタビューを通して

実際に経験者の方であっても1人の人を移動させることは本当に大変で、介護をする側に非常に負担が大きい作業です。

しかし、この「Hug」を使用すると、介護される側が自分の力で移動でき、介護する側の負担がとても減ります。また、介護される側もまだ自分は動くことができると実感できます。

自分の力で動いているのを実感するのと、完全に介護されている場合とはモチベーションが全く違います。

「Hug」はご自宅のトイレでも自由に行き来できるコンパクトサイズなので、大きくて使いづらい、重くて移動に時間がかかるなどのストレスはありません。

私も実際に母が祖父母の介護をしている姿を見ていたので、ベッドから車椅子への移動やトイレの際の立位、着脱は介護のベテランでなければ1人で行うことは難しいと感じていました。

この「Hug」があれば、もっと介護は楽にできたと思います。

これからも多くの方に「Hug」を知っていただき、介護の負担や悩みを解消してもらいたいと思いました。

中根さん、お忙しい中、お時間をいただきありがとうございました!

「Hug」を生み出した企業について

会社名:株式会社FUJI
創業:1959年4月
場所:〒472-8686 愛知県知立市山町茶碓山19番地
代表者:代表取締役会長兼社長 曽我 信之
主要製品:電子部品実装ロボット、工作機械


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