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高齢者向け宅食サービスの4つのメリットと選び方・おすすめランキング

弁当

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杉田 Sugita
杉田 Sugita
ライター

IT企業に勤務しながら、ライターとしても活躍中。実父の認知症発症と義母の看取り経験から、介護と終活の重要性に気付き、GoldenYears、その他メディアにて啓蒙活動を行い、幅広い読者に終活の知識を提供している。中小企業の経理や社会保険事務全般に習熟しているため、保険や年金などの分野を得意とする。1969年生まれ。 ▼保有資格 認知症サポーター 終活カウンセラー2級

この記事のサマリ
  • 宅食は自宅まで弁当や惣菜を届けてくれるサービス
  • 栄養バランス・生活リズムの改善などのメリットがある
  • 調理状態や配達種別を考慮して宅食サービスを選ぶと良い

高齢者にとっては、毎日の食事作りのために買い物で重たい荷物を運んだり、台所に立ち続けて調理するのも大変です。

調理済みのお弁当やお惣菜を自宅に届けてくれる宅食サービスを使えば、食事作りが大変な高齢者でも簡単に日々の栄養が摂取できるのではないでしょうか。

今回は宅食について詳しく説明しながら、おすすめの高齢者向け宅食サービスをランキング形式でご紹介します。

高齢者向け宅食の4つのメリット

シニア食事風景

高齢者が宅食サービスを利用すると、少なくとも以下3つのメリットが発生すると考えられます。

栄養バランスが良い

長寿科学振興財団の調査結果では、年齢が上がるにつれ低栄養の割合が高くなることがわかっています。

男性に比べて女性の方が低栄養の割合が高い傾向にあり、栄養バランスの良い食事をしっかり採らないと虚弱・病気になる恐れがあります。

https://www.tyojyu.or.jp/net/index.html

画像引用:健康長寿ネット|高齢者の食生活

宅食サービスの多くは管理栄養士が在籍し、高齢者に必要かつ十分な栄養素が摂取できるメニューを提供しています。

規則正しい生活が送れる

リタイア後の高齢者は通勤の必要もなくなり、生活リズムも狂いがちです。

また高齢者は孤食(1人で食べる食事)の割合も他の年代に比べて比較的高く、つい面倒だからと食事を抜いたり、時間も不定期になることが多いようです。

参考 食育に関する意識調査報告書(平成30年3月)|3.共食や孤食の状況農林水産省

宅食サービスで定期的に食事を届けてもらうことで、生活リズムが安定します。

安否確認が兼ねられる

東京都監察医務院の2016年統計調査によれば、高齢者の孤独死(孤立死)の割合は1990年と比べ3倍近くも増えています。

東京都監察医務院2016年統計調査

画像引用:日医大医会誌 2018; 14|孤立(孤独)死とその実態

単身世帯の高齢者が突然に倒れたとき、また不幸にして亡くなったとき、日頃出入りする人がいなければ発見してもらえません。

手渡しで配達する宅食サービスを使えば、食事のサポートとともに高齢者の安否確認を兼ねることができます。

コロナ禍の高齢者を守る

2020年からは新たに「不要な外出をしなくてすむ」という宅食サービスのメリットが生まれました。

2021年現在でも世界を席巻している新型コロナウイルス感染症の重篤化リスクは、高齢者の方が高いと言われています。

外食をして感染リスクにさらされるよりも、宅食サービスを利用し「おうちごはん」を楽しんだ方が安全と言えます。

新型コロナウィルス感染症に関連して高齢者が注意すべき点については、以下の記事でも詳しく解説しています。

COVID-19 シニアの脅威は新型コロナウィルス感染症だけ?|公的情報を元に確認してみた

高齢者向け宅食を選ぶポイント

ポイント

若い人が宅配ピザやデリバリーを頼むときには、味や価格を重要視して選びます。

しかし高齢者の宅食サービスを選ぶときには、味や価格だけでなく他にも考慮すべきポイントがあります。

高齢者の宅食では、届けられる弁当などの調理状態や配達種別も見極めた上で契約しなければいけません。

宅食の調理状態

おにぎり

まだ元気で歯も丈夫な高齢者と、介護を必要とする高齢者では、調理状態を分ける必要があります。

また病気により食事制限を受けている人は、各種制限にも対応した宅食サービスを選ばなければいけません。

高齢者向け宅食サービスでは、業者ごとに以下のような調理状態が選択できます。

普通食

普通食とは一般的に食されている調理状態のことです。見た目や食感も通常のご飯やおかずとほぼ変わりません。

高齢者の食事中のトラブルを防止するため、魚の骨を取り除いたり食材を細かく切るなどの一定の配慮はされています。

介護食

高齢者の咀嚼能力や嚥下能力の低下に対応する介護食も、一部の宅食サービスでは提供しています。

《主な介護食の種類》
・刻み食
・ムース食
・ミキサー食

高齢者の食事には誤嚥性肺炎にも注意する必要がありますので、宅食サービスが提供する介護食のほとんどには「とろみ」が付与されています。

誤嚥性肺炎については以下の記事もあわせてお読みください。

箸置きと箸 誤嚥性肺炎を防止する3つのアプローチ|誤嚥の原因となる嚥下障害とは

制限食

高血圧や糖尿病・腎臓病などの食事制限が必要な高齢者に対しても、制限食を提供している宅食サービスがあります。

《主な制限食の種類》
・カロリー・たんぱく制限食
・減塩食
・糖質制限食

また食材にアレルギーがある高齢者に対しては、アレルゲン除去に対応してくれる宅食サービスも存在します。

宅食の配達種別

段ボールに入った野菜

届けられる宅食は配達種別により「常温」「冷蔵」「冷凍」の3種類に分けられます。

それぞれに異なる利点があるので、それぞれの高齢者世帯の生活スタイルによって使いわけましょう。

常温

常温は一般的な配達弁当と同じく、届いてすぐに食べられる状態の宅食です。

手渡しでの配達が基本となるため、毎日自宅にいて受け取りが可能な高齢者世帯に向いています。

反面、保存がきかないため、体調が悪く食欲がない日には配達弁当等がムダになってしまう点がデメリットです。

冷凍

出来上がった宅食弁当を急速冷凍等で凍らせ、宅配業者の冷凍便などで配達されるのが冷凍の宅食です。

保存が効くため好きなときに食べられ、通院等で自宅を空ける機会が多い高齢者などに向いています。

解凍方法によっては味が落ちたり水っぽくなるなどの傾向もあり、メニュー幅も常温弁当に比べて制限される点がデメリットです。

冷蔵

冷蔵の宅食は、常温と冷凍の中間に位置する配達状態です。

すぐ食べなければいけない常温よりは時間の余裕があり、冷凍よりも食材を活かしたメニュー構成が可能になります。

保存期間は宅食サービス提供会社により数時間~数日と幅があります。

高齢者の宅食おすすめランキング

ここからは、おすすめの宅食サービスをランキング形式でご紹介します。

おすすめ度合いにより第1位~第5位にランキングしていますが、それぞれの高齢者世帯の状況により選ぶべき宅食サービスは異なります。

上記でご説明した調理状態や配達種別を考えながら、最適な宅食サービスを見つけてください。

第1位:ワタミの宅食

ワタミの宅食

画像引用|ワタミの宅食|お弁当・お惣菜

【ワタミの宅食のおすすめポイント】

「宅食」の本家本元でもあり、病者・高齢者食宅配市場の売上シェア No.1(株式会社ワタミ調べ)な宅食サービスが「ワタミの宅食」です。

野菜やフルーツ・乳製品などもオプションで注文できるので、高齢者の栄養サポートの手助けになります。

参考 ニュースリリース「meiji×watami業界シェア No.1 の 2 社が互いのチャネルを活用し、食生活をサポート コロナ禍の外出自粛・健康意識の高まりに対応」株式会社ワタミ
公式サイト https://www.watami-takushoku.co.jp/contents/top
配達種別 冷蔵・冷凍
調理状態 普通食
制限食の対応 なし
1食あたりの価格 445円(税抜)~
送料 無料
配達エリア 全国

第2位:やわらかダイニング

やわらかダイニング

画像引用:やわらかダイニング|トップページ

【やわらかダイニングのおすすめポイント】

「やわらかダイニング」は他の宅食サービスと比較しても、特に味が良いと評判です。

介護食(ムース食)の状態であっても見た目が損なわれず、食欲を増す点も評価されています。

公式サイト https://yawaraka-dining.com/
配達種別 冷凍
調理状態 やわらか食~ムース食
制限食の対応 あり
1食あたりの価格 630円(税抜)~
送料 700円(税抜)※定期コース割引あり
配達エリア 全国

第3位:宅配クック123

宅配クック123

画像引用:宅配クック123|トップページ

【宅配クック123のおすすめポイント】

「宅配クック123」はフランチャイズでチェーン展開している宅食サービスです。

普通の食事にできるだけ近づけるために「ごはん」と「おかず」を分ける、また容器の形状を工夫してスプーンですくいやすいようにしているなど、細かい配慮が評価されています。

1回からでも利用でき、楽天デリバリーからも注文することができるので、宅食サービスを一度試してみたい人におすすめです。

参考 宅配クック123の出前・宅配を注文しよう楽天デリバリー
公式サイト http://takuhaicook123.jp/
配達種別 常温
調理状態 普通食~ムース食
制限食の対応 あり
1食あたりの価格 540円(税抜)~
送料 無料
配達エリア 全国

第4位:配食のふれ愛

配食のふれ愛

画像引用:配食のふれ愛|トップページ

【配食のふれ愛のおすすめポイント】

「配食のふれ愛」はもともと高齢者向け宅配弁当の大手FCチェーン「まごころ弁当」が新たに始めた常温弁当の配達サービスです。

まごころ弁当でつちかったノウハウを活かしながら、さらに高齢者に寄り添う宅食サービスを提供しています。

対面手渡しで安否確認を兼ねられるだけでなく、弁当の配達がない日でも1回250円(税抜)で訪問してくれる「安否確認のみサービス」を提供しています。

公式サイト https://www.h-fureai.com/
配達種別 常温
調理状態 普通食~ムース食
制限食の対応 あり
1食あたりの価格 320円(税抜)~
送料 無料
配達エリア 全国

第5位:ライフデリ

ライフデリ

画像引用:ライフデリ|トップページ

【ライフデリのおすすめポイント】

「ライフデリ」を週1回以上利用している高齢者世帯は「らいふコール」による電話での安否確認サービスが無料で利用できます(「らいふコール」のみ利用は月額200円~)

参考 高齢者向け安否確認サービス「らいふコール」株式会社グランフーズ

また朝食については提供していない宅食サービスがほとんどのところ「ライフデリ」の一部のプランでは朝食も提供が可能です(昼食または夕食と同時配達)

公式サイト https://lifedeli.jp/
配達種別 常温
調理状態 普通食~ムース食
制限食の対応 あり
1食あたりの価格 522円(税抜)~
送料 無料
配達エリア 沖縄県のみ店舗なし

まとめ

食事を楽しむシニア外国人

今回は高齢者向けの宅食のメリットや選び方、おすすめ宅食ランキングについて解説しました。

高齢者の健康を守るのは、まずは健全な食生活からです。

宅食サービスをうまく活用し、安全で健康的な食生活を美味しく楽しみましょう。


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