使い慣れた携帯電話(ガラケーと呼ばれる携帯電話)の調子が悪くなったのを機に、スマホに切り替えたいと思っているシニアの方も多いのではないでしょうか?
ただ、実際にスマホに買い替えた方の中には、「ガラケーのほうが使いやすかった……」と後悔している方もいるようです。スマホのどのような点に後悔を覚えたのでしょうか?
本記事ではスマホに買い替えた高齢者が後悔したポイントと、後悔せずスマホを利用するポイントについて解説します。
目次
高齢者がスマホに替えて後悔する6つのポイント
高齢者がスマホに替えて後悔する代表的なポイントとして以下の6つを紹介します。
- 操作が難しいと感じる
- アイコン、用語が示す意味が分からないことがある
- 料金が高い
- データ容量が小さすぎるとすぐ上限に達し、動作が遅くなる
- ガラケーよりもバッテリーの持ちが悪い
- ガラケーよりも重い
1.操作が難しいと感じる
長くガラケーに親しんだシニア世代ほど、スマホの操作が難しいと感じることがあるようです。
実際には少し練習すれば誰でもできるようにはなるのですが、ボタン操作のガラケーでは不要だった、「スワイプ」「タップ」といった操作方法に違和感を覚える方も少なくありません。
「タップ」ができない原因
- 指が乾燥し、静電気が発生しづらくなっている
- ゆっくり強く指を押し当てており、「長押し」になっている
- ほかの指や手のひら、もう片方の指がディスプレイに触れている
2.アイコン、用語が示す意味がわからないことがある
ガラケーの場合、「電話に出る」「電話を切る」という2つのボタンがあり、視覚的にもわかりやすいものでした。
一方のスマホではボタンがなく、電話に出るためには画面の電話アイコンをタップしたりスワイプしたりと新しい操作が必要なため、戸惑う高齢者もいるでしょう。
アイコンの機能がわからない
また、スマホでは利用できるアプリごとにアイコンが表示されますが、そのアイコンがどのような機能をもつのかわからないというケースもあるようです。
利用するのが怖いまま便利機能を使わず、気付いたら通話でしか使っていないということも考えられます。
用語の意味がわからない
さらに、スマホを使いこなすためには用語の意味を理解することが必要になります。用語の意味がわからずストレスを感じ、ここで挫折するというケースもあるようです。
高齢者がスマホを持つ際に耳慣れない用語をいくつか紹介します。
- アイコン(アプリを起動する際にタップする四角あるいは丸いボタン)
- アップデート(アプリや端末を最新の状態に更新すること)
- インストール(スマホにアプリをダウンロードし、使用できるようにすること)
- スリープ(スマホを操作しなかったとき、画面を消灯する機能のこと)
- ホーム画面(アプリのアイコンや時計などを表示する待ち受け画面のこと)
3.料金が高い
料金についてもガラケーとスマホでは全く異なります。一般的にスマホの端末はガラケーよりも高価です。
ガラケーの全盛期は「0円ケータイ」などの存在もあり、機種変更でお金をかからない場合も多かったのですが、今は格安スマホでない限り端末代金が10万円を上回ることも多く、以前よりも機種変更にお金がかかります。
高額な代金を支払って機種変更してもうまく使いこなせないと、「使い慣れたガラケーにしておけば」と後悔するかもしれません。
4.データ容量が小さすぎるとすぐ上限に達し、動作が遅くなる
スマホを使い慣れていない高齢者がデータ容量の小さい機種を購入すると、すぐにデータ容量の上限に達し動作が遅くなってしまうことがあります。
画像や動画、アプリなどのデータを消したり、クラウド上にバックアップしたり、別の端末に移したりすることが困難なので、初心者だからデータ容量は小さくても大丈夫ということではありません。
写真や動画を頻繁に撮ったりダウンロードしたりする方が、データ容量の少ない機種を購入すると、動作が遅くなることにイライラを感じるかもしれません。
5.ガラケーよりもバッテリーの持ちが悪い
ガラケーよりも画面が大きく高機能なスマホは、バッテリーの持ちに関してはガラケーよりも悪いことが一般的です。
多く利用すると1日でバッテリーの大半を使い切ってしまうこともあります。
電池切れでいざという時に連絡ができないのは、高齢者を見守る子供世代からしても心配になるポイントです。
6.ガラケーよりも重い
一般的にスマホのほうがガラケーより重量があります。最近の機種は大型化が進んでいることもあり、中にはガラケーの約2倍も重い機種もあるようです。
シニア世代の方の場合、長時間持ち歩くのは厳しいと感じるかもしれません。
高齢者がスマホを持つ際に起こり得るトラブルと対策
高齢者がスマホを持つ際に起こり得るトラブルと対策には以下が挙げられます。
パスワードの管理
利用するアプリが多いほどID、パスワードの種類が増え、管理が困難になります。
管理を簡単にするためにパスワードを使い回すと、不正にアクセスされ、個人情報の漏洩に繋がることもあるようです。
対策
ノートを1冊用意し、スマホのロックを解除するパスコードやアプリごとに登録した情報をメモしておけば管理しやすくなります。ノート自体を紛失しないように気をつけましょう。
指紋認証やパターン認証等で、パスワードや個人情報を入力しなくてもログインできるように本人あるいは家族の方があらかじめ設定しておくことができます。
詐欺
ガラケーの時にもあったネット詐欺は、スマホでより悪質になっています。銀行やカード会社を騙った架空請求業者からメールが送られてきたり、スマホを操作中に急に警告文が表示されたりすることがあります。
迷惑メールの他にも、ネットショッピングやフリマアプリで購入したものが想定していた商品と違った、間違えて購入してしまったというトラブルが生じるケースがあります。
対策
請求や登録情報の確認依頼、ウイルス注意喚起等のメールまたは警告が表示された場合は、安易に信用せず無視するのが正しいとされています。
ネットを通じて商品を購入する際は信頼できるサイトなのか、数量が合っているか等を慎重に確認しましょう。
高齢者がスマホに替えても後悔しないケースとは
高齢者がスマホに替えて後悔するポイントを紹介しましたが、スマホにはガラケーでは実現できない機能性があるのも事実です。
これから紹介するような条件が整っている方なら、後悔せずにスマホを使いこなせるでしょう。
子供や孫とLINEを楽しみたい
LINEやTwitterなど特定のSNSはガラケーでは使えなかったり、機能の一部が制限されたりします。
このようなアプリを使いこなしたしたい方なら、スマホに替えても後悔は少ないでしょう。家族や友人とのコミュニケーション手段が増えるだけでなく、新しい情報に触れやすいメリットがあります。
アプリを使いこなすことができれば、自分の趣味だけでなく「終活」に利用することも可能です。以下の記事ではエンディングノートを作成できるアプリを紹介しています。気になる方は併せて読み進めてみて下さい。

近くにスマホに慣れた家族・友人がいる
スマホで後悔するポイントとして「操作に慣れない」という点があるのは紹介したとおりです。
ただ、詳しい人が近くにいれば、この点は心配する必要はありません。子供が自宅で同居していたり近所にスマホに詳しい友人がいたりすれば、操作について分からないことを教えてもらえます。
協力してもらうことで快適にスマホを利用できるでしょう。

高齢者がスマホを選ぶ時に後悔しないポイント
せっかくガラケーからスマホに替えるのですから、できるだけ後悔しないように利用したいものです。
ここでは、後悔せずにスマホを利用するためのポイントを紹介します。
サポートが充実している店舗を選択する
スマホを提供するキャリアには「docomo」「au」「ソフトバンク」「楽天」の4大キャリアのほか、格安SIMを提供する会社もあります。
それぞれのキャリアでサポートの充実度が異なるので、スマホに替える時に選ぶのは手厚いサポートが受けられるキャリアがおすすめです。
店頭で初期設定を手伝ってくれたり操作方法について専用のカスタマーセンターに問い合わせできたりすれば、はじめてのスマホでも安心して利用できます。
セキュリティ対策は万全に
スマホは怪しい内容のメールに記載されたURLをタップすることで金額を請求される「ワンクリック詐欺」や、情報を抜き取られる「フィッシング詐欺」などの被害を受ける可能性があります。
このような被害に遭わないためにも、セキュリティ対策がなされた機種がおすすめです。
危険性のあるサイトにアクセスしてしまったときに警告の通知がくる機種であれば、すぐにアクセスをやめて周囲に相談できます。
周囲の家族・友人と同じ種類のスマホにする
どのスマホにするか迷っているときは、家族・友人と同じ機種にするというのも1つの考え方です。
すでに使っている人が身近にいればメリット・デメリットを聞けるだけでなく、機種変更したあとに操作で分からないことがあっても教えてもらえるでしょう。
有料アプリの登録は慎重に行う
シニア向けの高齢者スマホにありがちな後悔ポイントとして、「基本料金では利用できない有料のコンテンツに課金してしまった」という点が挙げられます。
有料のアプリに課金することで料金が上がってしまい、結局普通のスマホを使うのと料金面で大差なくなってしまうこともあるでしょう。
高齢者スマホに機種変更する場合は、何を無料で利用できるか事前に確認することをおすすめします。
解約や問い合わせの仕方は事前に確認する
「格安SIM」のスマホにする場合、解約や問い合わせの方法について事前に確認しておきましょう。
スマホのプランによっては「解約はオンラインでしか手続きできない」という場合もあります。
契約前に解約手数料だけでなく、解約方法も確認しておきましょう。
ガラケーを無理にやめなくても、ガラケー+タブレットと言う選択肢もある
スマホに抵抗がある場合、無理に変える必要はありません。すべてのガラケーが利用できなくなるわけではないので、機種によってはそのまま使い続けることができます。
ただし、Webサイトや各種サービスについてはガラケー非対応のケースも増加傾向です。
そこでガラケーの欠点を克服するため、ガラケーにタブレットを併用する方法を紹介します。使い慣れたガラケーは電話連絡の手段としてそのまま残し、LINEやTwitter等のSNSはタブレットを使う方法です。
タブレットはスマホよりも画面が大きいので、スマホよりも使いやすいと感じる高齢者も多いでしょう。
もしタブレットの操作に不安があるなら、遠隔サポート機能がついたタブレットを利用する方法もあります。例えば、コンシェルジュがオンラインで遠隔操作機能を活用して操作サポートするサービス「Carebee(ケアビー)」。
自身がタブレット操作できなくても、やりたいことを伝えればサポーターが代わりに遠隔操作をしてくれます。
スマホよりずっと大きな画面とボタンに加えて音声も大きいため、長時間操作しても疲れにくく使いやすいのも特徴です。インターネット回線が付いているので、届いたその日からすぐ利用できます。
コンシェルジュ付きのタブレット端末|Carebee(ケアビー)については以下よりお問い合わせください。
参考 コンシェルジュ付きのタブレット端末|Carebee(ケアビー)Hubbit株式会社まとめ
高齢者がスマホにして後悔したポイントの理由として、特に大きいのは「操作性が分からない」「料金が高い」「スマホが重い」といった点でしょう。
ただ、操作性に関してはキャリアのサポートサービスを使ったり周囲の詳しい方に聞いたりすれば解消できます。
どうしても不安な場合は無理に機種変更せず、「ガラケー+タブレット」を使う方法もあります。コンシェルジュによるサポートが受けられる「Carebee(ケアビー)」を利用すれば、誰でも簡単に大画面のタブレットを楽しめるでしょう。
気になる方はぜひお問い合わせください。

GoldenYearsでは、充実したセカンドライフを送るためのサポートを行っております。
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