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シニアは何歳から?准高齢者や高齢者、超高齢者、シルバーとの違いを解説

シニア アクティブ

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高柳政道 Takayanagi Masamichi
高柳政道 Takayanagi Masamichi
ライター

生協の売り場責任者と保険推進リーダー、その後、メーカー営業として勤務。自身の老後資金不足への危機感からお金の勉強を開始。FP資格を取得した後、得た知識を周囲に還元するためにWebライター・コラムニストとして独立。1級ファイナンシャル・プランニング技能士とCFPの資格を保有し、「終活」「相続」「保険」「投資(iDeco・NISA)」などの分野に精通。老後に安心して暮らすための知識とノウハウに関して、豊富な執筆実績あり。 ▼保有資格 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R) DCプランナー2級

この記事のサマリ

  • 「シニア」は一般的に60歳~65歳以上の方を指す言葉
  • 組織やサービスによっては55歳以上をシニアと呼ぶ場合もある
  • 高齢者に関する呼び方では「シニア」の好感度が高く、「老人」「年寄り」の好感度が低い
  • シニア向け特典を上手に活用することでお得な老後生活ができる

かなり前から、高齢者を指す言葉として「シニア」という言葉が使われてきました。

ただ、実際のところはシニアという言葉に明確な定義はなく、一般的な認識と実際にサービスを受けられる年齢が異なることも少なくありません。

そこで本記事では、「シニア」という言葉が何歳を指すのかという点について、一般論や組織・サービスごとの違いを紹介します。

「シニア」は何歳からの方を指す言葉?一般論を解説

シニアとは

シニアは「高齢者」「お年寄り」「年長者」の意味で使われる言葉ですが、何歳からシニアと呼ぶのか、その定義が明確に決まっているわけではありません。

では、世間一般では何歳以上が「シニア」と呼ばれるのでしょうか。

一般的には60歳からが「シニア」

シニアは英語で「senior」と書き、「年上のほうの」や「先輩の」といった意味がある言葉です。

一般的には「60歳~65歳」以上の方を総じて「シニア(世代)」と呼びます。

ちなみに総務省統計局のデータによると、2021年の日本の総人口に占める高齢者人口(65歳以上)の割合は29.1%です。

参考 高齢者の人口総務省統計局

シニアを65歳以上と定義した場合、すでに日本人口の約3分の1がシニア世代というのが現状です。

ただし、後述するミドル世代が「35~54歳まで」を指すことが多いことから、55歳からをシニアとする場合もあります。

「シニア」よりも更に細かい区分もある

一般的には60~65歳以上が「シニア」として一括りになっていることも多いですが、更に細かい基準もあります。

例えば日本老年学会が区分を設けている「准高齢者」「高齢者」「超高齢者」という3つの括りです。

  • 65~74歳は「准高齢者」
  • 75~89歳は「高齢者」
  • 90歳以上は「超高齢者」

なかでも「准高齢者」は2017年1月、日本老年学会・日本老年医学会が発表した「高齢者の定義と区分」で登場した、比較的新しい区分です。

准は「準じる」という意味であり、一括りに高齢者ではないというメッセージが読み取れます。

業界や場所によっても定義が変わってくる

業界や組織ごとに シニアの定義が変わることもあります。

例えば世界保健機構(WHO)においてシニアは65歳以上と定義されています。65~74歳が「前期高齢者 」、75~89歳が「後期高齢者 」という区分です。

参考 高齢者eヘルスネット

民間サービスに目を向けてみると、高速バス「WILLER EXPRESS(ウィラーエクスプレス)」のシニア割引は55歳から利用できます。

またイオンシネマでは「ハッピー55」というサービスがあり、55歳からシニア料金になります。

自分をシニアと認定するのは何歳くらい?

組織や企業の定義は55~65歳まで差がありますが、「自分自身が何歳からシニアだと思うか」という個人の見解が一般的な定義から外れることもあるようです。

「リサーチ・アンド・ディベロプメント」の資料によると、20代から50代までの方は、シニアの年齢を平均で「63歳ぐらい」と回答しました。

高齢者と感じる年齢

画像引用:75才でようやく自他共に“シニア”。“シニア”と思う年齢も2才上昇|PRTIMES

一方、60代より上の世代の場合、60~64歳の方の平均は「65.2歳」、65~69歳の方は「68.0歳」といったように、シニアだと思う年齢が自分よりも高い年齢を指すことが多いようです。

自他ともにシニアと認めるのは70代以降という結果となり、若者とシニア当人たちの意識の違いもみられます。

このような認識の違いはミドル世代にもみられます。

「ミドル」は一般的には35~54歳を指しますが、東京都が都民の方の雇用や就業を支援する「東京しごとセンター」によると以下のように定義されています。

  • ヤング:29歳以下
  • ミドル:30歳から54歳
  • シニア:55歳以上

一方、転職市場など別の場面では、ミドルを「35歳から44歳まで」と定義するところもあります。

「シニア」も「ミドル」も一般的な定義がなく、業界や組織ごとに表現が変わる以上、「自分がどう感じるか」を大事にした方が良いでしょう。

シニアに変わる言葉

言葉 どっち

高齢者を指す言葉として広く使われるのは「シニア」ですが、他の表現が使われることもあります。

「シルバー」「グランド・ジェネレーション」という2つの単語を紹介します。

シルバー

シルバーはお年寄り専用のサービスや商品の名前の最初に付けられていることが多い言葉です。「シルバー人材センター」「シルバーシート」など、昔からよく耳にしている表現ではないでしょうか。

ただ、何歳からの高齢者・シニアが「シルバー」を利用できるのか、その定義はさまざまです。

シルバー人材センターの会員対象者は、原則60歳以上とされていますが、シルバーマークを車体に取り付けることが義務になるのは75歳以上です。

グランド・ジェネレーション

グランド・ジェネレーションはシニアの新しい呼び方の1つで、「最上の世代」という意味です。「シニア」「高齢者」などの呼び方よりも若々しくポジティブな印象を与える言葉として提唱されています。

たとえばイオンで発行しているシニア向けの「GGカード」のGGは、まさしくグランド・ジェネレーションの略称です。

高齢世代はどんな言葉をポジティブに捉えている?

ポジティブ

高齢者同士の会話では、お互いの年齢についての話題も増えてくるのではないでしょうか。

ただ、使う単語によってネガティブに捉えられることもあるため注意が必要です。

「老いの工学研究所」が20歳代から80歳代までの方を対象に、高齢者を呼ぶ際にポジティブに感じる表現が何かを調査した結果は以下のとおりです。

ポジティブ

画像引用:老いの工学研究所

20歳代から80歳代のどの世代でも、「シニア」が最もポジティブに感じられるという結果となりました。

一方、「老人」「年寄り」という言葉に対しては、どの世代でも一貫してネガティブに捉えられています。

ネガティブ

画像引用:老いの工学研究所

「自分達はもうすぐ(すでに)〇〇だね」と会話することもあるかもしれませんが、ふとした一言で周囲を不快な思いにさせないように注意したいですね、

シニア世代だから受けられる特典やサービスを知ると豊かに暮らせる

シニア料金

高齢化が進み、人口の3分の1が高齢者になりつつある現在。企業では高齢者の取り込みを狙ってさまざまな割引サービスを展開しています。

たとえばJR東日本やJR北海道の「大人の休日倶楽部 ジパングカード」

男性は満65歳、女性は満60歳以上が対象で、JR東日本・JR北海道の切符購入が何回でも30%オフになったり、全国のJRの切符が20回まで20%または30%オフになったりと、多彩な特典を利用できるカードです。

参考 大人の休日倶楽部ジパングカードビューカード

また、東京バス協会では、70歳以上の東京都在住者を対象として「東京都シルバーパス」を発行しています。

東京都内の大部分の「乗合バス」「都営地下鉄」「都電」などに乗車できるようになるパスポートです。料金は2万510円(令和4年4月1日から9月30日まで新規で購入の場合は1万255円)で、頻繁に公共交通機関を使う方には大変お得です。

参考 東京都シルバーパスのご案内東京バス協会

旅行系の割引は以下の記事でも紹介しているため、併せて読み進めてみて下さい。

割引 【2023年最新】シニア旅行で使える割引を一挙紹介

また、交通だけでなく、小売業でもシニア向けサービスが充実しています。

イオングループの電子マネーカード「WAON(ワオン)」では、55歳以上が対象となる「G.G WAON」が用意されています。

毎月15日の「G.G 感謝デー」に、G.G.WAONのWAONポイントで買い物をすると自動的に5%割引となってお得です。

アクティブなシニアであれば、スポーツクラブの割引も魅力的です。以下の記事ではコナミスポーツクラブのシニア向け割引を紹介しているので、興味があれば読み進めてみて下さい。

コナミスポーツクラブ コナミスポーツクラブでは60歳以上なら利用料金が割引に

まとめ

シニアの定義は組織やサービスによって大きく変わります。

また、民間サービスによっては55歳から「シニア〇〇」のサービスを利用できるケースも多く、一概にシニアの年齢を定義できないことがわかりました。

日本老年学会では65~74歳を准高齢者と表現を改めたこともあり、70代でもまだまだ若い世代になりつつあります。

シニア向けサービスなどを積極的に活用し、日々の生活を積極的に楽しんでみてはいかがでしょうか。


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