【Excel版】エンディングノート(終活ノート)

自分が喪中の場合の寒中見舞いの書き方|ケースごとの文例を紹介

しだれ梅

この記事を書いた人
高柳政道 Takayanagi Masamichi
高柳政道 Takayanagi Masamichi
ライター

生協の売り場責任者と保険推進リーダー、その後、メーカー営業として勤務。自身の老後資金不足への危機感からお金の勉強を開始。FP資格を取得した後、得た知識を周囲に還元するためにWebライター・コラムニストとして独立。1級ファイナンシャル・プランニング技能士とCFPの資格を保有し、「終活」「相続」「保険」「投資(iDeco・NISA)」などの分野に精通。老後に安心して暮らすための知識とノウハウに関して、豊富な執筆実績あり。 ▼保有資格 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R) DCプランナー2級

この記事のサマリ

  • 自分が喪中でも寒中見舞いを出すことは失礼にならない
  • 喪中ハガキが間に合わない時や、年賀状への返礼として寒中見舞いを使う
  • 切手やはがきのデザインが華美にならないように気をつける

「寒中見舞い」は本来、暑中見舞いのように季節の挨拶で用いられてきました。

ただ、最近は自身が喪中の際の挨拶状や、相手が喪中の時の挨拶状としても利用されることがあります。

本記事では「自身が喪中の場合」「相手が喪中の場合」などのシチュエーションに分けて寒中見舞いの文例を紹介します。ハガキや切手の選び方なども紹介するので、喪中関連のマナーが知りたい方はぜひご覧ください。

寒中見舞いとは

便箋 ペン

寒中見舞いは元々、暑中見舞いや残暑見舞いなどと同じ「季節の挨拶」の手紙を指します。

「寒中」は二十四節気でいう小寒(1月5~6日ごろ)から立春(2月3~5日ごろ)の期間を指し、寒さの厳しい時期に相手の健康を気遣いつつ自分の近況報告を行うための手紙というのが本来の使い方です。

ただ最近は、喪中の方への挨拶状や喪中の方が使う挨拶状といったように、喪中関係で使われることも多くなっています。

寒中見舞いを出す時期はいつ?

寒中見舞いは「松の内(正月用の松飾りを飾っている期間)」は避けて送るのが一般的なマナーとされています。

松の内は関東では1月1日から1月7日まで、ほかの地域では1月1日から15日までとされるのが一般的です。

地域にもよりますが、1月の後半から立春(2月4日)までに届くように投函しましょう。

相手に届くときに立春を超えてしまわないように注意が必要です。

寒中見舞いと喪中ハガキの違い

寒中見舞いと喪中ハガキでは、「送る相手」「目的」「届ける時期」がそれぞれ異なります。

送る相手に関して、喪中ハガキは文字通り喪中の方に限定されます。一方、寒中見舞いは誰に対しても送付できる点で違いがあります。

目的について、寒中見舞いは喪中ハガキが届いたお礼や友人への挨拶など、幅広い用途に利用できます。一方の喪中ハガキは年賀欠礼の連絡が主な目的です。

届ける時期について、寒中見舞いは「1月8日(地域によっては15日)〜2月4日まで」と紹介しました。一方の喪中ハガキは年賀状を送らないことを知らせるものですから、一般的に11月〜12月初旬までに送ります。

喪中と寒中見舞いとの関係

数珠

寒中見舞いは季節の挨拶だけでなく、喪中関係のハガキとして利用される機会が増えました。

どんなシチュエーションで寒中見舞いを利用できるのでしょうか?

自分が喪中でも寒中見舞いを送れる

寒中見舞いは、自身が喪中の方が送る際に使うこともできます。

年内ギリギリに喪中ハガキを出すと松の内に届くことになってしまうので、松の内を超えてから寒中見舞いとして送るという格好です。

また、「喪中を知らない方から年賀状が届いた」というケースで、年賀状の返事として利用することもできます。自分が喪中の場合、自分から年賀状を出すのは避けるべきですが、寒中見舞いを利用して返事を出すことは失礼にあたりません。

相手が喪中でも寒中見舞いを送れる

自分が喪中の時だけはなく、相手が喪中の場合にも寒中見舞いを利用できます。

相手が喪中で年賀状を送ることを差し控えたとしても、追悼やお見舞い、近況報告で寒中見舞いとして送ることは失礼に当たりません。

または、喪中と知らずに年賀状を送ってしまったお詫びとして利用することもできます。

喪中を知らずに年賀状を送っても失礼には当たらないとされますが、不快に感じる方もいるかもしれません。

年内に相手の喪中が発覚したら年内にお詫びの連絡をし、年が明けた場合は松の内が明けたあとにお詫びとして寒中見舞いを出しておくと丁寧です。

自分が喪中の時の寒中見舞いの書き方

パソコン 万年筆

喪中にかかわる寒中見舞いを作る際は「句読点を入れない」「数字は英数字ではなく漢数字を使う」「行頭の一字下げはしない」などの注意点があります。

あくまでも喪中ハガキとしてのマナーですが、寒中見舞いでも配慮するに越したことはないでしょう。

そこを念頭に、シチュエーションごとの寒中見舞いの書き方を紹介します。

喪中に年賀状をもらったケース

寒中お見舞い申し上げます

ご丁寧に年賀状を頂きありがとうございました

 

昨年〇月に祖母が永眠いたしましたため

新年のご挨拶を申し上げるべきところ

喪中につき控えさせていただいておりました

 

ご連絡ができず誠に失礼いたしました

 

本年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願いいたします 令和〇年〇月〇日

喪中に目上の方に寒中見舞いを出すケース

寒中お見舞い申し上げます

昨年の〇月〇日に父が永眠し服喪中につき年始のご挨拶を差し控えておりました

 

〇〇様にはいつも大変お世話になっており、心より感謝いたしております

奥様もご健勝のこととお喜び申し上げます

 

本年も変わらぬご交誼のほど、何卒よろしくお願い申し上げます

まだまだ寒さが厳しい日が続きますので、どうかご自愛くださいませ

喪中に友人向けの寒中見舞いを出すケース

寒中お見舞い申し上げます

 

毎日寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか 心のこもった年賀状をありがとうございました

 

昨年〇月に母が他界したこともあり 年賀のご挨拶は控えておりました

お返事が遅れてしまい申し訳ありません

 

今年どうぞよろしくお願いいたします

喪中ハガキが間に合わずに寒中見舞いを出すケース

寒中お見舞い申し上げます

丁寧な年始のご挨拶をいただきありがとうございました

 

父〇〇は昨年〇月に他界いたしました 旧年中のお知らせができず申し訳ありません

 

年を超えての連絡になったご無礼の段、何卒ご容赦いただければと思います

 

故人が生前に賜りましたご厚情に感謝を申し上げますとともに

ご健康とご多幸をお祈り申し上げます

自信が喪中という方が年賀状を受け取ってしまった場合、「年賀状を送らない」というだけでは礼儀としては不十分です。相手から喪中ハガキが届いた際は、礼を尽くして寒中見舞いを送りましょう。

以下の記事でも喪中ハガキが来た時の対応を紹介しています。本記事と合わせて参考にしてみて下さい。

喪中ハガキ 4枚 喪中ハガキが来たらどうする?送るときのマナーについても解説

寒中見舞いを出す時の注意点

喪中関連で使いやすい寒中見舞いですが、作成する際はいくつかの注意点があります。

年賀はがきを使うのは避ける

寒中見舞いは郵便局で通年販売されている「通常ハガキ」のほか、文房具店などで購入する「ポストカード」を使って作成するのが一般的です。

喪中の相手に使うとき、あるいは自分が喪中のとき、「年賀はがきを使わない」というマナーは守りましょう。

近況報告は控えめにする

寒中見舞いで自分の近況報告を行うこともできますが、あくまでも「相手へのお見舞い」が主な目的です。自分の結婚・出産などの写真を載せるべきではないという意見もあります。

自分の近況報告はできるだけ手短に済ませ、相手へのお見舞いの言葉をメインで書くことを心がけましょう。

結婚・出産の報告は、寒中見舞い以外のハガキで行う方がベターです。

切手の柄にも注意する

寒中見舞いは「年賀はがきを利用しない」のと同じように、切手の柄にも気を遣いましょう。

季節に合っていてシンプルかつ無難な絵柄の切手を選ぶことをおすすめします。

かといって、喪中用の切手は必要ありません。62円切手には弔事用切手として「花文様」がありますが、寒中見舞いで使うのはマナー違反とされます。

相手に寒中見舞いを送るん目的は、あくまでも「お見舞い・挨拶」です。季節に合った絵柄が記載された通常のもので良いでしょう。

62円切手ならソメイヨシノの普通切手が販売されているので、そのあたりを利用してみてはいかがでしょうか。

ハガキのデザインにも注意する

寒中見舞いは「冬」「早春」を想起させるイラストを用いるのが一般的です。

年賀の挨拶ではないので、新年の祝いをイメージするようなイラストは避けましょう。

また、自分が喪中または相手が喪中だとしても、弔事をイメージさせるイラストも避けたほうが無難です。

まとめ

寒中見舞いは「自身が喪中の際に相手から届いた年賀状への返礼」「喪中の際に恩師に自分から送る挨拶」など、弔事関連で幅広い使い方ができます。

はがきや切手の種類やデザインで相手に失礼に当たらないように、礼儀を尽くして作成しましょう。

実際に作成される際は、本記事で紹介した文章サンプルを活用して頂ければ幸いです。


ending-note
GoldenYearsでは、充実したセカンドライフを送るためのサポートを行っております。

終活カウンセラーやエンドオブライフケアなど専門知識を持ったプロフェッショナルチームへの相談が可能です。少しでもわからないことがあれば、ご気軽に以下お問い合わせフォームよりご連絡ください(無料)。

▶︎お問い合わせフォームへ