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火葬場(かそうば)とは|歴史と現代の問題点、使用時のマナーまで解説

葬式の線香

この記事のサマリ
  • かつては、斎場で葬儀と火葬が一緒に行われていた
  • 火葬墓の存在は、奈良時代になって初めて確認された
  • 火葬時に知っておくべきマナーは3つ

火葬場とは

Crematorium

火葬場とは、文字通り「遺体を火葬する(荼毘に付す)」施設のことです。

多くは自治体が運営する公営のタイプであるのに対し、東京23区においては民間運営の火葬場の方が数が多くなっています。

火葬炉とは

火葬炉とは、火葬場に設置された「遺体を焼くための設備」のことです。

日本においては、棺を台車に乗せて移動・燃焼させる「台車式」が90%近くを占めています。遺骨が人の姿を保ちやすい・悪臭が待機場所に届きにくい・メンテナンス性が高いといったメリットがあります。ただし、設備コストや燃料コストがかかる点がデメリットです。

一方、東京都内などにある一部の大規模火葬場では、台車を使わない「ロストル式」が採用されています。燃焼効率が高く火葬が終わるまでの時間が少なくて済む・製造コストがかからない点がメリットです。デメリットとしては、メンテナンス性が悪い・悪臭が立ち上りやすいといった点が挙げられます。

火葬場の仕組みについて詳細はコチラ
火葬場の仕組み|「台車式」「ロストル式」のメリット・デメリット

火葬場と斎場の違い

斎場とは、通夜や葬儀・告別式をする施設のことです。「セレモニーホール」とも呼ばれることがあります。

かつては、町はずれにある葬儀と火葬を一緒にする場所があり、そこを斎場と呼んでいました。時代が進むにつれて火葬する場所(火葬場)と葬儀をする場所を分けるようになり、葬儀を行う場所を斎場と呼ぶように変わっていきました。

ただし、火葬場が併設された斎場もあるために呼び方の区別はあいまいです。

火葬場の歴史

history_book

日本における火葬の歴史はとても古く、一説には紀元後700年代(奈良時代)に遡るとも言われています。

かつては、土葬が主流であった日本ですが、仏教の伝来に伴って徐々に火葬が一般的になっていきました。

古代

古墳時代から弥生時代においては、日本における「葬式」にあたる儀式は土葬が主流でした。その後、奈良時代になって初めて「火葬墓」の存在が確認されるようになります。

日本書紀の中において「道昭」という人物が火葬された記録が残されており、これが日本における最初の火葬であるとされています。

中世

平安時代には、貴族などの特権階級の葬儀に限って火葬が広まっていきました。一般人にまで広く火葬が広まったのは、鎌倉時代になってからです。浄土宗などの仏教が広まるにつれて、仏教方式による火葬が徐々に一般的なものになっていきました。

とはいえ、この頃の火葬は河原に遺体を積み上げて「野焼き」のようにする形式が主であり、墓などが残されることはありませんでした。

室町時代に入ると僧侶による火葬が広まり、寺院の境内にお墓が建てられるようになりました。

近代

江戸時代になると寺の境内に火葬場が設置されるようになり、都市部では現在の形式に似た火葬が一般的になりました。ただし、地方においてはまだまだ浸透せず、土葬が主流なのは鎌倉時代から大きくは変わっていません。

火葬が広く広まらなかった原因は、火葬による煙や悪臭が原因です。この頃は「火家」と呼ばれる簡易的な小屋の中で火葬をしていましたが、火力が足りないことで火葬時間が伸び、強い悪臭と煙が発生していたのです。

明治時代に入ると、1875年あたりにはレンガなどを用いた火葬炉が登場し、現行の火葬場に似た、効率的な火葬が可能になりました。

現代

火葬が主流となった現代では、特別な事情がない限り、遺体は必ず火葬されます。技術の発展により火葬の方法にも変化が見られ、燃焼効率の良い「ロストル式」と悪臭の防止に強い「台車式」へと進化を遂げました。

そのほか、煙突から煙が出なくなったり、斎場と一体化したりと、環境や時世に配慮した形態に進化を続けています。

現代の火葬場が抱える問題「施設不足」

進化を続けている火葬場ですが、実はさまざまな課題に直面しています。その代表的なものこそ「施設の不足」です。

東京など人口が密集している地域では、特に火葬場が不足しており、1週間近くに渡って待ち時間が発生することもあります。これは、「人口が都市部に集中していること」、「高齢化によって年間の死亡率が上昇していること」が大きく関係しています。

このほか、葬儀に適した時間帯に予約が集中すること等も要因です。

火葬の温度

Cremation_temperature

火葬炉内の温度は、「大気汚染防止法」によって最低でも800度以上と定められています。これよりも低い温度の場合、有害物質である「ダイオキシン」が発生しやすくなるためです。

古いタイプの火葬炉でも800度~900度、最新式のものであれば900~1,200度にもなります。ただし、あまりに温度が高すぎると骨が細かい灰になってしまいます。お骨上げができる温度に人為的な調整がなされているのです。

使用する燃料は都市ガスが主流

火葬に使われる燃料は、時代と共に変化をしています。昭和以前の火葬においては薪や石炭、重油が主流でした。昭和の後期からはそれらに代わって「白灯油」がメインになっています。

ただし、重油は使用時に硫黄分が発生する、灯油は価格が不安定になりやすいという欠点から、次第に貯蔵の必要がなく排煙が透明になる都市ガスへと移行していったのです。

知っておきたい火葬場でのマナー

manner

1,200度という高熱になることもある火葬ですが、何もかも棺に納めていいわけではありません。マナー違反なモノを納めてしまうことで、葬儀の時間を延ばしてしまうこともあります。その他、火葬には覚えておくべきマナーがいくつかあります。

ここでは、火葬時に知っておくべきマナーについて解説します。

棺に入れてはいけないモノ

まず、「プラスチック類・ゴム類・発泡スチロール」は棺に入れてはいけません。悪臭が発生するだけでなく、有毒物質「ダイオキシン」が発生することで骨に色が付着する場合もあります。

また、眼鏡や指輪に代表される金属も同様です。熱が冷めないと骨を取り出すことができないため、葬儀の時間が延びる原因になってしまいます。

火葬場に同行する時のマナー

火葬に参列する人は、喪主、遺族、親戚、故人と親しかった友人等です。

車で移動する場合は、分乗して火葬場に向かいますが、バスで向かう場合は、運転手の後ろに喪主、続いて血縁が深い順から後ろに続いて同乗します。

自治会や近所といったレベルの付き合いであれば、火葬には参列しないのが一般的です。どうしても故人との最後の別れに参加したいのであれば、遺族に相談して許可を取る必要があります。

収骨(お骨上げ)のマナー

火葬に参列する以上、必ず「お骨上げ」に参加することになります。お骨上げとは、火葬が終わった故人の遺骨を骨壺に収める儀式のことです。

2人1組でそれぞれ竹の箸を持ち、1つの骨を一緒に持って壺に中に入れていきます。これには「この世からあの世への橋渡し」という仏教的な意味があります。

喪主や遺族といった関係が深い人から順番にお骨上げを行っていき、同席する全員が参加するのが基本です。とはいえ、子供などお骨上げが難しい人や精神的にどうしてもお骨を持つことができない人は参加する必要はありません。

また、それぞれのお骨には持ち上げる順番があります。係の人に案内されるのを待ってから、指示を受けた骨を拾うようにします。

まとめ

今回は、「火葬場とは何か・その歴史」「火葬の時に知っておきたいマナー」にスポットをあてて紹介しました。

誰しも必ずお世話になる「火葬」ですから、その背景やマナーを知っていて損はありません。急な葬儀でもスムーズに進行できるよう、火葬場での礼儀については熟知しておきましょう。


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